「地域ぐるみで見守る必要がある」

「情報流出」問題*1

朝日新聞』の記事;


「素行に問題」生徒13人の情報流出 埼玉・熊谷の中学

2017年3月15日13時17分

 埼玉県熊谷市の市立熊谷東中学校(西博美校長、生徒数525人)が、素行に問題があるとする生徒13人の名前と住所などの個人情報を記したリストを作り、学外の関係者が出席する会議で配っていたことがわかった。学校は資料を回収せず、その後「ネットに流出している」と保護者から抗議を受けた。学校側は「チェックが甘く反省している」と話している。

 市教委によると、同中は「地域ぐるみで見守る必要がある生徒」として、1〜3年生の男女13人の氏名などに加え、「けんかをした」「友人とトラブル」などの問題行動を記した資料を作成。リスト記載者のうち5人には顔写真も添えられていた。今年1月17日、学区内の自治会長やPTA関係者、県警熊谷署員らが集う「いじめ・非行防止ネットワーク会議」で配った。

 資料には「取扱注意」と書かれていたが、17人の出席者のうち13人が持ち帰ったという。会議後、リストに記載された生徒の保護者が「資料がネットに流れている」として抗議。同中は謝罪するとともに、熊谷署と市教委への配布分を除き、資料をすべて回収した。

 同中によると、「いじめ・非行防止ネットワーク会議」は2015年から始まり、今回が4回目だった。過去の会議で、出席者から「生徒の名前や顔などが分からないと対応できない」との声を受けて、今回初めて個人名の入ったリストを作成したという。

 同中の西校長は「(記載された)生徒たちに申し訳ない」と謝罪した。
http://www.asahi.com/articles/ASK3H32ZWK3HUTNB002.html

毎日新聞』;

埼玉・熊谷
中学が13人の「非行生徒」資料配布

毎日新聞2017年3月15日 02時30分(最終更新 3月15日 08時59分)


 埼玉県熊谷市の市立熊谷東中学校(西博美校長)が1月、自校の生徒13人が非行などの問題を抱えているとして、地域の自治会長らを集めた「非行防止ネットワーク会議」で13人の氏名と住所を載せた資料を配布していたことが分かった。このうち5人は顔写真も添え、個々の生徒について「学力が低い」「性的な事への興味・関心が強い」などと記していた。非行防止に向けた学校と地域の連携で、情報共有のあり方が問われそうだ。

 同校は取材に「個人情報の取り扱いが不適切だった」とし、月内に保護者説明会を開き謝罪するという。

 同校は2015年から会議を年2回開き、今年1月の会議では自治会長、民生委員、同校のPTA会長のほか市教委職員や熊谷警察署員など計17人が出席した。同校は「地域のサポートが必要な生徒」として、1〜3年生男女13人の氏名などを載せた資料を1部ずつ配り、ほとんどの出席者が持ち帰った。

 会議翌日、資料にわが子が掲載されていると知った保護者が同校に抗議。市教委と熊谷署の計2部を除き回収されたが、資料を撮影した写真がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でアップされたという。

 西校長は「課題のある生徒を地域の人と情報共有しながら育みたいと考えた。昨年の会議で出席者から『生徒が分からないと対応は難しい』との指摘があり、資料を作った。今後は見直したい」と話した。また、市教委は「会議に出席した職員は疑問を感じたが、その場では発言しなかった。やはり望ましくなかった」としている。

 市教委によると同種の会議は市内の小中学校6校で開かれ、市立大原中学校も生徒4人の顔写真と氏名を載せた資料を配り、会議終了後に回収していたという。【三股智子】
http://mainichi.jp/articles/20170315/k00/00m/030/225000c

「地域ぐるみで見守る必要がある生徒」という表現に笑ってしまった。如何にも教育関係者が言いそうな言葉遣い。毎日の「地域のサポートが必要な生徒」というのは意訳なんだろうね。オリジナルの持つ味はなくなっている。
今回の事件では校長が矢面に立っているようだけど、誰がネットに流したのかというのは特定されている筈。いちばん謝罪すべき人物が謝罪していないという感じだ。やはり、



地域ぐるみで見守る必要がある教師
地域ぐるみで見守る必要がある警察官
地域ぐるみで見守る必要があるPTA役員
地域ぐるみで見守る必要がある自治会長


といったリストを作成しなければならないのか。