Teacher's unclear rejoinder and

承前*1

朝日新聞』の記事;


「いじめていない」担任教諭が否定 愛知・中3自殺

2017年2月15日12時39分


 愛知県一宮市立浅井中学3年の男子生徒(14)が自殺した問題で、生徒への指導が「不適切」とされた担任の男性教諭(47)が、市教育委員会の聞き取りに対し「自分としては、いじめはしていない」と説明していることが分かった。市教委は今週中にも第三者委員会をつくり、自殺に至った経緯を検証する。

 市教委や生徒の両親によると、生徒が昨秋の体育祭で骨折した際、担任は「用事がある」と母親からの連絡に対応せず、教頭にも報告しなかった。学校側は「担任は打ち上げに行っていた」と説明している。生徒は「プリント配布は何度もやらされた」とも訴えていた。こうした行為について、同校の上田隆司校長は「不適切」と認める一方、「いじめかどうかはわからない」としている。

 市教委によると、聞き取りに対し担任は、当時「用事がある」と話したことについて「入院している父親の見舞いに行った。宴席に行ったかどうかは覚えていない。身内のことだからあまり話したくなかった」と説明したという。また、「配布する係はいるし、男子生徒だけに頼んだわけではない。あえて男子生徒に頼んだかどうか思い出せない」と答えたという。

 第三者委は弁護士や医師らで構成される予定で、両親や学校、担任に話を聴くほか、同級生らにアンケートを実施し、自殺の背景を調べる。
http://www.asahi.com/articles/ASK2H3JSNK2HOIPE00F.html

オリジナルの問題なのか要約の問題なのかわからいけれど、よくわからない。
今度は「いじめ」といっても、大学の先生が関与した事件。
東京新聞』(共同通信)の記事;

学生に嫌がらせ、教員を懲戒解雇 下関市立大「悪質」

2017年2月15日 15時31分

 山口県下関市立大は15日、男性教員が複数の女子学生にハラスメントに該当する行為をしたとして、懲戒解雇にしたと発表した。処分は1月31日付。大学側は「行為の内容が悪質だった」と理由を説明しているが、具体的な嫌がらせの内容は明らかにしていない。

 市立大によると、昨年秋、ハラスメント行為を受けた複数の学生が大学に相談し発覚。学内のハラスメント防止委員会が調査していた。教員は行為を認め「学生や大学に迷惑をかけ申し訳ない」と話しているという。

 下関市立大の荻野喜弘理事長は記者会見で「大変申し訳ない。再発防止を徹底する」と陳謝した。
(共同)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017021501001280.html

下関市立大学って、以前中尾友昭下関市長の「修士論文」を突っ返したことでちょっと評判になったところか*2。「具体的な嫌がらせの内容は明らかにしていない」というのは(建前としては)被害者のプライヴァシーを守るということなのだろう。ただ、こうした「処分」の発動というのは〈常識(common sense)〉に裏打ちされていなければならない。常識の担い手は世間を構成する普通の人(ordinary people)であり、常識はその普通の人がこんなことやったんだったら「解雇」も仕方ないねとか、いや「解雇」はちょっと行き過ぎなんじゃないかとか判断し、その判断を議論という仕方でお互いに照らし合わせているうちに、より妥当なものとなり、社会的にも共有されていくものなのではないかと思う。大学側が具体的に何があったのかを一切明らかにしないというのは、大学の処分という行為の妥当性が常識的判断によって公共的に評価される可能性を奪ってしまう可能性があり、他方で常識の成長を阻害することになるだろう*3