鉄から蝋燭へ

朝日新聞』の記事;


虹色の炎を生むキャンドル、聖夜にいかが SNSで話題

細川卓

2016年12月5日05時17分

 クリスマスに虹色の炎はいかが――。金沢市の小さな鉄工所の社長が開発した「レインボーキャンドル」が観光客のツイートをきっかけに話題を呼び、売り上げを3倍に伸ばしている。

 金沢市寺町のみやげ屋「辰巳庵(たつみあん)」では、週末のみ開発者の松平寛夫さん(81)が実演販売を行っている。キャンドルに小さく幻想的な炎が浮かび上がると、来店客らは「きれい」「ほんとに虹だ」などと声を上げていた。

 銅、リチウムなどの金属が燃える時に特有の色を出す「炎色反応」を応用した。約10年前、単色のキャンドルを開発中に捨ててあった別々の固形燃料をまとめて火に入れたところ、虹色の炎が現れたという。

 燃焼時間は4分から60分の5種類。インターネットでも販売されている。(細川卓)
http://www.asahi.com/articles/ASJD45WS4JD4PQIP015.html

これを読んだとき、「鉄工所」が何故蝋燭を作るのかと疑問に思ったのだ。


若松真平*1「じいちゃんの「虹色ろうそく」、偶然重なり拡散 孫娘のつぶやき一役」http://withnews.jp/article/f0160720002qq000000000000000W00o10101qq000013718A


こちらの方が詳しい。
曰く、


話題になっているこの商品の名前は「レインボーキャンドル」。制作者は、金沢市で鉄工所を営む松平寛夫さん(80)です。

 きっかけは今から15年ほど前。科学を楽しく学ぶセミナーで、炎色反応を起こして1本ずつ炎の色が違うろうそくをつくったことでした。

 その後、銅やリチウムなどを使って緑、赤、紫、黄の単色のものを試作。2003年には自分の息子の結婚式で、ハート型にかたどったオブジェに、色とりどりの炎のキャンドルを並べましたが、燃料となる液体があふれてオブジェが燃え、大騒ぎになりました。

 燃料を固形化し、商品化に向けて試行錯誤しましたが、暗い色があったり、炎の大きさが一定でなかったりと難航。そんなとき、工場の隅に捨ててあった使えない芯を拾い上げ、4色すべて一緒に固めて火をともしてみたら、虹色に見える炎がともったそうです。

 松平さんは「たくさんの失敗の中から偶然に出来上がった、世界でひとつしかない幻想的なキャンドルなんです」と話します。