「原稿用紙5万8000枚分」

2016年1月に史上最大の素数が発見されたが*1、それから約2年経った昨年の12月にその記録は更新されていたのね。90万桁以上も大きくなって;


安藤健二「史上最大の素数を発見。50番目となるメルセンヌ素数は、原稿用紙5万8000枚分」http://www.huffingtonpost.jp/2018/01/05/gimps-m77232917_a_23324596/


「2を7723万2917回掛け合わせた数から1を引いた数」であるという。


史上最大の素数が発見された。なんと2324万9425ケタだ。400字詰め原稿用紙に書き起こすと、5万8000枚近く必要になる。

探査プロジェクト「GIMPS」は1月3日、史上最大の素数を発見したと公式サイトで発表した*2

安藤健二無茶しやがって…。「史上最大の素数」まさかの書籍化」http://www.huffingtonpost.jp/2018/01/20/amazing-book_a_23338997/


曰く、


2017年末に発見された「史上最大の素数」が書籍になったのだ。手がけたのは、オンデマンド出版事業を手がける虹色社(なないろしゃ)*3。ISBNコードも取得済みの正式な本で、税込み1944円。この「2017年最大の素数」は、1月13日からはAmazonでも購入可能だ*4

ページ総数は、実に719ページ。電話帳サイズの本の中にびっしりと細かい文字で2324万9425ケタの文字が書いてある。じーっと眺めていると、なんだか頭がボーッとしてくる。これが、史上最大の素数「M77232917」の威力か...。

頁の写真を見ていると、やはり2016年初めに世間をちょこっと騒がせた『亞書』*5を想い出さないでもない。『亞書』も定価「税込み1944円」なら許されたのかも知れない(笑)。
さて、虹色社の山口和男さんが「円周率」と「素数」の違いを語っているのが面白かった;

(前略)以前からケタ数が多い数の書籍化には興味があって、円周率の書籍化を考えたことがあります。しかし、円周率は小数点以下のケタ数が無限にあって、どこまでいっても完結しない。一方で、今回の素数は2324万9425ケタもあるけど、そこで完結している。最後のページでちゃんと数字が終わっているので、手に取れる1冊の本という形になると、やっぱり美しいじゃないですか。
やはりここで「円周率」を歌にしてしまったケイト・ブッシュ(”π”)をマークしないわけにはいかないだろう*6。ケイトは「素数」を歌うか。
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See also
安藤健二「『2017年最大の素数』本にしたら注文殺到 4日間で1500冊「まさかこんなに売れるとは…」」http://www.huffingtonpost.jp/2018/01/24/nanairosha_a_23341831/