リア・シート映像

承前*1

ASKA覚醒剤使用で再逮捕される直前に乗っていたタクシー内部の映像(動画)がTV局に提供され、それが放映されるという問題が起きていている。これについては、「チェッカーキャブ」が「謝罪」の声明を出し、国土交通省もタクシー業界団体に「ドライブレコーダーの映像の適切な管理の徹底について」通知を行った*2。「チェッカーキャブ」の謝罪文は、

この度、チェッカーキャブ加盟会社の車内映像がテレビ等マスコミ各局にて放送されている事態となっております。

チェッカー加盟各社の車両では、ドライブレコーダーによる車内外の様子を記録しております。これには、防犯の観点の他、万が一の事故などの原因解明に活用することで、「安全・安心」の更なるレベルアップにつなげる目的もございます。

映像の活用は、法令又は条例の規定に基づく場合を除くほか、事故・トラブル等の確認及び事故分析、原因究明、ヒヤリハット情報の収集 、安全運行に資するための研修教材の作成及び安全運転教育への活用 、ドライブレコーダー導入車両による安全運転指導の実施などへの活用にとどめ、記録映像は運行 管理統括部長などの管理者が厳重に管理することとしております。

また外部への映像提供にあたっては、刑事訴訟法の規定に基づく捜査機機関からの文書による照会に応じて提供する場合、ならびに事故やトラブルの状況及び原因を明らかにするために、その当事者、保険会社、捜査機関に提供する場合のみとしております。

現在、マスコミ各社にて放送されている映像は、当グループ加盟の1社よりマスコミへ提供されたものでございますが、これは上記のような映像提供の事案には当たりません。映像提供を行った社に対しては、グループとして厳罰をもって対応し、記録映像の管理徹底を図らせる所存であります。

放送された映像の関係者の皆様におかれましては、大変なご迷惑とご心配をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。また、平素よりチェッカーグループをご利用いただいております皆様におかれましても、多大なるご迷惑をおかけいたしましたことを重ねてお詫びいたします。

当グループでは、これまでも記録映像にあたっては、加盟各社に対し厳格な取り扱いを求め情報管理の徹底に努めてまいりましたが、このような映像提供が発生したことを踏まえ、今後は更なる厳格化をはかって再発防止に全力で取り組んでまいります。

平成28年11月30日

株式会社チェッカーキャブ代表取締役社長
チェッカーキャブ無線協同組合理事長

安田敏明
http://www.checker-cab.co.jp/infos/view/26(Cited in Narinari.com編集部「ASKA容疑者のタクシー内映像提供で謝罪」http://www.narinari.com/Nd/20161141079.html

「厳罰」はけっこうなことだけど、もっと基本的な事実関係を調査して公表する義務があるだろう。例えば、映像提供は運転手個人の責任なのか、それとも会社が関与しているのか。TV局との間に金銭授受はあったのか。これまでも、映像をメディアに流すということは行われていたのか否か。ところで、自分は藝能人や政治家のようなセレブじゃないから関係ないよと安心することはできないと思う。タクシーのリア・シートでパートナーのスカートの中を弄るといったことは誰でもやっていることだろう。そういう映像が或る種のメディアに流れている可能性があるのでは? とびくっとした人も少なくない筈。メディアじゃなくても、関係者の私的な娯楽(オカズ)として利用されるのでは? と考えると、ちょっとキモい。勿論TV局の責任も問われなければならない。
See also


「タクシー会社「チェッカーキャブ」ASKA容疑者映像“流出”謝罪」 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161130-00000136-spnannex-ent
ハフィントンポスト編集部「ASKA容疑者のタクシー車内映像「テレビ局も違法」と弁護士」http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/30/aska-taxi_n_13316664.html?1480488971
坂上忍 ASKA容疑者のタクシー映像公開に驚き「流しちゃっていいの?」」http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/11/30/kiji/K20161130013820520.html
山崎春奈*3ASKA容疑者の逮捕直前タクシー映像、流出元が謝罪「再発防止に全力で取り組む」」http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161130-00010001-bfj-soci