上皇誕生?

Reuters “Japan's Emperor Akihito plans to step down, according to report” https://www.theguardian.com/world/2016/jul/13/japans-emperor-akihito-plans-step-down-reports


今上天皇が生前の譲位を希望しているという情報はNHKが報道したという事実によって信憑性のオーラをまとい、こうして世界的に流通することになったわけだろう。真であるにせよ偽であるにせよ、この裏を取るというのはきわめて困難なことだ。
ロイターの記事から中野晃一氏*1のコメントが引用されている部分を切り取っておく。


While Akihito’s father was a controversial figure, Akihito “was the first postwar emperor to embrace the [pacifist] constitution and his role as a symbol of national unity,” said Koichi Nakano, a political science professor at Sophia University in Tokyo.

“He cares a great deal about war issues and reconciliation [with Asian countries]. Naruhito has made clear that he will carry on with that,” Nakano added.

See also


天皇陛下生前退位の意向 皇后さま皇太子さまに伝える」http://www.asahi.com/articles/ASJ7F6DX3J7FUTIL03D.html
宮代栄一「生前譲位、皇室典範は想定せず 最後の譲位は1817年」http://www.asahi.com/articles/ASJ7F6KS9J7FUCLV017.html


ロイターの場合、その根拠は「NHKが報道した」ということだけど、『朝日』の場合は「宮内庁関係者への取材でわかった」ということだ。しかしながら、山本信一郎宮内庁次長は全面的に否定している*2。リークしたのも否定したのも宮内庁関係者。
まあ、皇室典範というのは皇室の家憲みたいなものだから、皇室のメンバーの都合に合わせて(日本国憲法から逸脱しない範囲で)変えていくことは問題ないのだろう。