感染始末

承前*1

少しは事件の輪郭がくっきりしてきた。
朝日新聞』の記事;


渋谷署員19人、結核に集団感染 容疑者から感染か

2016年4月11日23時14分

 警視庁渋谷署の警察官19人が、署内で結核に集団感染していたことが分かった。詐欺容疑で留置した60代の男が昨年2月に肺結核で死亡しており、この男から署員に広がった可能性があるという。

 同署によると、詐欺の疑いで現行犯逮捕した60代の男が昨年2月11日、肺結核で死亡。昨年12月になって留置場を担当していた署員が結核に感染して発症したため、同署は、男から感染した可能性があるとみてほかの署員も調べたところ、さらに18人が結核に感染していたことが分かった。大半は留置場や刑事事件として男を担当した署員だった。19人のうち6人が発症し、3人が入院していた。すでに退院し、現在は自宅で療養中という。

 署幹部は「留置人が結核に感染していると早期にわかっていれば隔離するなど対応は取れたかもしれない。再発防止と原因究明に努めたい」としている。
http://www.asahi.com/articles/ASJ4C7CXTJ4CUTIL057.html


渋谷署の結核感染は24人 8人が発病

2016年4月28日13時07分

 警視庁渋谷署の署員らが結核に集団感染した問題で、警視庁は28日、感染者は24人で、そのうち8人が発病したと発表した。詐欺容疑で逮捕後、渋谷署に留置された63歳の男性から広がったとみられるという。

 同庁健康管理本部によると、感染元とみられる男性が留置された昨年1月下旬以降の20日間に接触した職員107人の健康診断をした結果、26日現在、渋谷署員20人と、男性が死亡した後の解剖に立ち会った本富士署員ら4人の計24人が感染していた。このうち、渋谷署員7人、警視庁刑事部鑑識課員1人の計8人が発病したという。

 発病した8人のうち、渋谷署員3人は、結核菌を体外に排出(排菌)して二次感染の恐れがあると判断された。3人は治療のため入院し、2人は退院したという。
http://www.asahi.com/articles/ASJ4X45WZJ4XUTIL010.html

「感染」事件が起こったのは昨年2月だったわけだ。
これらの記事で言及されているのは「逮捕」後のことであり、それ以前のことには言及されていないが、この「詐欺容疑」の男は数年間に亙って、自らが動く周囲の環境に結核菌を「排出」していたわけだ。こいつは「詐欺」の「現行犯」でぱくられたわけで、そのとき被害者もその場にいた可能性が高い。その人は「感染」しなかったのだろうか。