7月15日から所謂「児童ポルノ」の「単純所持」が禁止になった。
これに関連して、篠山紀信の宮沢りえ写真集『Santa Fe』*1はamazon.co.jpなどでは数か月前から、その書誌情報自体が抹消されている。
昼間たかし「『Santa Fe』はやっぱり児童ポルノ!? Amazonからも消え、出版元・朝日出版社も「販売したら捕まる」との認識」*2では、「単純所持」禁止と『Santa Fe』を巡って、以下のように述べている;
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ついに本日から始まった、児童ポルノの所持禁止。罰則の適用には「自己の性的好奇心を満たす目的での所持」という制限があるにもかかわらず、すでに“自主規制”が始まっている。性的好奇心目的での児童ポルノ所持罪の罰則適用が始まる前日、今月14日時点で、ECサイト最大手「Amazon」からは早くも、宮沢りえのヘアヌード写真集『Santa Fe』(朝日出版社)が削除されていた。1991年に出版された本書は、1999年に再編集された「NEW EDITION」版を刊行しているが、いずれも削除済み。「Amazon」以外にも、ネット書店「honto」や「e-hon」などでは書誌データ自体は残っているものの、購入不可となっている。
出版元である朝日出版社のサイトでは、1991年版は「品切・重版未定」。1999年版のほうは、検索しても表示されない状況だ。もはや、『Santa Fe』を購入することは不可能なのか……? 1、2冊くらいなら在庫があるかもしれないと、朝日出版社の代表電話に問い合わせてみたところ、この電話に対応してくれた人物は驚くべき返答をした。
「今日(2015年7月15日)から法律で販売したら捕まっちゃいますから……社内にも在庫は一切ありません」
なんと、版元の朝日出版社が『Santa Fe』を“児童ポルノ”と認識しているのだ。児童ポルノ法第三条に「学術研究、文化芸術活動、報道等に関する国民の権利及び自由を不当に侵害しないように留意」と記され、罰則適用には「自己の性的好奇心を満たす目的」という条件があるにもかかわらず、明らかな“萎縮効果”が及んでいたのである。
柳悠太「ジュニアアイドル写真集もアウト? 「改正児ポ法」7月15日から罰則適用」http://thepage.jp/detail/20150714-00000011-wordleaf http://thepage.jp/detail/20150714-00000011-wordleaf?page=2
前田恒彦「いよいよ罰則の適用がスタートした「児童ポルノ」の単純所持罪で留意すべき点とは」http://bylines.news.yahoo.co.jp/maedatsunehiko/20150715-00047532/
『Santa Fe』だけど、そもそも18歳未満(minor)とはいっても陰毛の生えている女性を「児童」だとすることに強烈な違和感がある。この違和感を抱かない人の言語感覚っていったいどうなってるんだ? それと同時に、子どもを性的搾取から守るというそもそもの立法のテロスが早くも忘却されているんじゃないかとも思った。