「山形県」にて

承前*1

『日刊スポーツ』(共同通信)の記事;


名大女子学生、タリウムは「山形の薬局で買った」
[2015年5月16日12時17分]


 同級生2人に劇物の硫酸タリウムを飲ませた殺人未遂容疑で愛知、宮城両県警が再逮捕した名古屋大の女子学生(19)が、タリウムの入手先について「母親の実家がある山形県に遊びに行った際、薬局で買った」と供述していることが16日、捜査関係者への取材で分かった。

 タリウムは18歳未満への譲渡が法律で禁止されており、当時、宮城県の高校に通っていた女子学生は「18歳以上と伝えた」と説明。両県警は当初から他人に投与する目的で購入した可能性があるとみて調べている。この薬局は個人経営で既に廃業したという。

 捜査関係者によると、2人に飲ませたとされる2012年5〜6月以降に、宮城県の実家近くの薬局でもタリウムを購入していたことが分かった。愛知県警は名古屋市の高齢女性殺害容疑での逮捕後、宮城県の実家や名古屋市の自宅アパートを家宅捜索し、タリウムが入った複数の容器を押収した。

 女子学生の再逮捕容疑は高校在学中、仙台市内のカラオケ店や高校の教室で中学の同級生だった女性(19)や同じクラスだった男性(19)の飲み物にそれぞれタリウムを混ぜて飲ませ、殺害しようとした疑い。男性は視力が著しく低下する障害が残り、女性も当時、腹痛や脱毛の症状が出た。

 女子学生は今年1月、名古屋市の無職森外茂子さん(77)を殺害した容疑で逮捕されていた。(共同)
http://www.nikkansports.com/general/news/1477463.html

彼女は「隣県」で「タリウム」を買ったとする記事もあった。例えば『読売』;

名大生、年齢偽りタリウム購入…実家の隣県で
2015年05月16日 14時40分


 名古屋大学の女子学生(19)が高校時代に同級生ら2人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたとして殺人未遂容疑で再逮捕された事件で、女子学生が「タリウムは薬局で年齢を偽って買った」と供述していることが愛知、宮城両県警への取材でわかった。


 事件当時、女子学生は16歳で、両県警は18歳未満への販売が禁じられている硫酸タリウムを入手するため、うその年齢を申告したとみている。

 硫酸タリウムは毒劇物取締法で劇物に指定され、販売業者は購入者の氏名や住所、職業、購入量などを書面に残しておく必要がある。

 捜査関係者によると、女子学生は硫酸タリウムの入手について、「実家のある宮城県の隣県の薬局で、店頭の書類に18歳以上の年齢を記入して買った」と説明しているという。女子学生の実家の部屋と名古屋市内の自宅アパートからは硫酸タリウムが押収されている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150516-OYT1T50068.html

宮城県の隣県」というと、福島、山形或いは岩手なのだけど、こういう暈かし方ってどんな意味があるのだろうと訝ったのだった。
でも、「18歳未満への販売が禁じられて」おり、「販売業者は購入者の氏名や住所、職業、購入量などを書面に残しておく必要がある」と厳しいこと言っているわりには、写真入りの身分証明書による本人確認は要求されていないのだろうか。劇薬というのはけっこう容易く入手できるんだね*2。また、「硫酸タリウムってどこで売ってますか?」とかネットで無邪気に質問している人もいるんだね*3


タリウムの毒性」http://www.drugsinfo.jp/2007/08/17-080300