承前*1
古寺多見氏のエントリー*2を読んでいるうちに、赤瀬川源平の『超芸術トマソン』が元来白夜書房の『写真時代』に連載されていたということを思い出した*3。まあ出版社限定でいうと、1980年代文化の表の代表が(『現代思想』の)青土社だとすると、裏の代表は(『写真時代』の)白夜書房だと言えるかも知れない。現在の白夜書房*4は遺憾ながら全然エロくない出版社であるようなのだが。『写真時代』で印象が強かったのは読者投稿の〈パンモロ写真〉。つまりはスカートの真下からの盗撮写真。たしか『ガロ』だったと思うけど、上野昂志が圧倒的に画一的な〈パンモロ写真〉をポストモダーンな御真影だとするエッセイを書いていた。『写真時代』は警察権力による弾圧を何度も蒙り、最後は〈発禁〉同然で廃刊してしまったのだが、(当時の基準でも)明白な犯罪行為だった筈の〈パンモロ写真〉がお咎めを受けたということはなかった。想像(妄想)するに、若き日の植草一秀ちぇんちぇーは『写真時代』を愛読していた筈だと思うのだが、これはやはり妄想にすぎないのだろうか。

- 作者: 赤瀬川原平
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1987/12/01
- メディア: 文庫
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末井昭「僕の『写真時代』の時代」http://deco-tokyo.com/misyuroku/misyuroku7.html
*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141027/1414376757
*2:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141027/1414376757
*3:See eg. http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%BD%E3%83%B3
*4:http://www.byakuya-shobo.co.jp/
*5:Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060829/1156870370 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20081011/1223657602
*6:http://www.sankei.com/politics/news/141027/plt1410270028-n1.html Cited in http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20141027/1414420175