『読売』の記事;
多くの人が知りたいと思っているのはやはり動機だろう。仏像を壊すのには体力とともに〈意志〉も必要だからだ。ワッハーブ派の本拠地たるサウディ・アラビアは、イスラーム社会の中でも〈偶像崇拝〉の禁止が特に厳しい国であるとはいえ、そこから短絡的に或る種の結論を下してしまうのは慎むべきだろう。
サウジ籍の慶大院生、浅草寺で仏像4体損壊
読売新聞 6月12日(木)7時36分配信
浅草寺(東京都台東区)に陳列されていた仏像4体を壊したとして、警視庁浅草署は11日、サウジアラビア国籍で、川崎市幸区南加瀬、慶応大大学院生のモハマド・サード容疑者(31)を器物損壊容疑で逮捕した。
発表によると、サード容疑者は同日午前0時20分から午前1時過ぎの間、浅草寺境内に陳列されていた観音像と地蔵3体を倒して壊した疑い。観音像は台東区の文化財に指定されていた。
通行人から「外国人が暴れて物を壊している」と交番に届け出があり、駆けつけた署員が現場近くにいたサード容疑者に職務質問したところ、容疑を認めた。調べに対し、「ほかの寺院でも同じことをした」と話しており、同署が余罪を調べている。
最終更新:6月12日(木)7時36分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140611-00050172-yom-soci
サウディ・アラビアにおける〈偶像崇拝〉、さらには具象的なイメージの抑圧に関しては、例えば大塚和夫『イスラーム主義とは何か』を参照のこと*1。
- 作者: 大塚和夫
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*1:同書から、サウディ・アラビアにおける空漠とした墓場についての記述を引用したことがある。http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110522/1306007916