地下鉄事故

『読売』の記事;


上海で地下鉄追突、2邦人含む270人以上負傷

 【上海=角谷志保美、北京=大木聖馬】中国国営新華社通信によると、上海市中心部を走る地下鉄10号線で27日午後2時51分(日本時間同3時51分)、列車の追突事故が発生、270人以上が負傷した。

 在上海日本総領事館によると、日本人の男女各1人が軽傷を負った。浙江省で7月に発生、40人が死亡した高速鉄道追突事故に続く重大事故で、中国鉄道の安全性への不信がさらに強まりそうだ。

 事故は観光地で知られる豫園駅と老西門駅の間で発生。事故発生前の同2時10分、老西門駅から一つ先の駅で信号故障が起き、運行管理を自動から手動に切り替え、周辺区間の車両は減速運行していた。

 追突された車両の乗客が上海のニュースサイトに語ったところでは、列車は豫園駅を出発後、突然停車。故障を告げる車内アナウンスが十数回流れた後、衝撃があり、多数の乗客が先頭方向に倒れ込んだ。追突した列車の男性乗客によると、停止を繰り返しながら進んでいたが、急ブレーキ後に衝突。車内は混乱し、泣き叫ぶ人もいたという。

 右腕にけがをし、病院で手当てを受けた若い日本人女性は「大丈夫です」としっかりした様子で答えた。
(2011年9月27日23時13分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110927-OYT1T01040.htm


「今度は地下鉄か」上海追突事故、現場騒然

 【上海=角谷志保美】「高速鉄道の次は地下鉄か」「どうしてこんなことが起きるのか」。

 中国・上海市の中心部で起きた地下鉄事故の現場周辺には、何百人もの市民が集まり、7月の高速鉄道に続いて起こった事故に不安の声をあげた。

 事故は豫園駅と老西門駅の間で起きた。豫園駅の近くには、中国式庭園と周辺の商店街で有名な「豫園」があり、日本人観光客も多く訪れる。

 老西門駅の周辺にはサイレンが響き渡り、50台以上の救急車が待機。負傷者が担架などで次々と運び出され、病院に運ばれて行った。

 追突された列車に乗っていた男性(42)は腕を骨折した。男性が30分ほど止まったままの車内で立っていると、突然、衝撃を受けて乗客が一斉に倒れたという。「こんなことが起きるとは思いもしなかった」と、男性は驚いた様子で話した。

 顔にけがをした男性(30)は、追突された列車の一番後ろの車両に乗っていた。「信号故障のため一時停車します」と車内放送があり、運行再開を待っていると事故が起きた。追突の衝撃で、車両の連結部分がめくれ上がるのが見えたという。
(2011年9月27日23時43分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110927-OYT1T01533.htm

事故の時刻には英国租界の某オフィスにいたので無事。まあ日常的に上海市内の移動はバスを用い、地下鉄にはあまり乗らないのだ。
さて、事故の契機となった故障した信号システムのサプライヤーは「卡斯柯(Casco)」*1で、仏蘭西のAlstom*2の系列。7月に事故を起こした高速鉄道・「甬温線」*3の信号システムもこの「卡斯柯(Casco)」。さらに同社は上海のほかに、北京、広州、深圳、香港の地下鉄の信号システムも手がけている*4