『南方人物週刊』5月30日号は「銭鍾書 楊絳 天作之合」と題して、文学者 銭鍾書とその家族を特集している。
楊絳は銭鍾書の妻で、銭鍾書と同じく無錫の生まれ。作家/翻訳家。銭基博は鍾書の父親で、文学史家。楊蔭杭は絳の父親で、早稲田大学、ペンシルヴァニア大学に学んだ法律家。楊必は楊絳の妹で、英文学翻訳家。文化大革命で迫害され、1968年に自殺。銭瑗は銭鍾書と楊絳の娘で、英語学者。1996年に脊椎癌のため、父親に1年先立って死去。彼女の夫(王徳一)も1970年北京で文革の迫害の屈辱に堪えられず自殺している。
李乃清「銭鍾書 蒼莽崑侖 一代鴻儒」(pp.26-33)
李乃清「楊絳 百年淑子 映月泉清」(pp.34-39)
李乃清「銭基博與楊蔭杭」(pp.40-41)
李乃清「楊必 令人扼腕的英才」(pp.42-44)
李乃清「銭瑗 我和爸爸最哥們児」(pp.45-47)
銭鍾書の著作は小説『囲城』が『結婚狂詩曲』として岩波文庫から出ているほか、『宋詩選注』が東洋文庫(平凡社)から出ているか。ちなみに、『囲城』の「城」はcityではなくcastleの意味。その題名は「結婚は「(壁に)囲まれた城」のようなもので、外にいる人間は入りたがるが、中にいる人間は逃げ出したがる」という仏蘭西の諺に因むものだから(「銭鍾書 蒼莽崑侖 一代鴻儒」、p.31)。
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