コダクロームの最後

A. G. SULZBERGER “For Kodachrome Fans, Road Ends at Photo Lab in Kansas” http://www.nytimes.com/2010/12/30/us/30film.html


カンサス州パーソンズのDwayne’s Photoには、「コダクローム」を現像してもらおうと、全米から「コダクローム」ファンが訪れていた。2009年にコダックがフィルムの製造を中止した後、米国で唯一「コダクローム」用の現像機を有する店だったから。しかし、12月30日には、その最後の現像機も使用中止となり、スクラップにされることになった。今週駆け込みでこの店を訪れた人には、例えば1580巻のフィルムを$15,798払って現像しようとしたアラスカ出身の鉄道労働者がいた。現在、コダック直営のラボは日本と瑞西にそれぞれ1箇所ずつしか残っていない。

ただ、「コダクローム」はネガ・フィルムではなくリヴァーサル・フィルムだったので、一般のユーザーにはそれほど馴染みがなかったともいえるのではないかと思うのだが。写真を撮って、スライドで見ていた人というのはどれほどいたのか。

映画用のフィルムとしては、褪色が早いということで、1980年代初めにマーティン・スコセッシなどの米国の映画作家が連名でコダックに対して改善要求をしたということもあり、少なからぬ映画作家が寧ろ富士を使っていたと思うのだが、そうした中で、ジャン=リュック・ゴダールがフィルムは絶対コダクローム! と言い放ったということがあった。

See also http://www.gizmodo.jp/2009/06/kodakkodachrome.html

コダックのTri-Xという高感度白黒フィルムをけっこう使っていたのだけれど、これってまだ販売されているんだね*1