サンデルを巡ってメモ

マイケル・サンデルの言説は、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070615/1181870342http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070713/1184301731にて引用している。
さて、『読売』の記事;


超人気の哲学講義、サンデル教授が東大で語る


 米国・ハーバード大学で大人気の哲学講義を持つマイケル・サンデル教授(57)が来日し、25日、東京大学安田講堂(東京・文京区)で、東大生ら約1000人に特別講義を行った。

 サンデル教授の専門は政治哲学。ユーモアを交えながら、「正義とは何か」を問う米国での講義は毎回1000人以上が出席する。昨年、米国の放送局が講義を番組化し、日本でもNHK教育が今年4月から放映。教授の著書「これからの『正義』の話をしよう」の邦訳本は今年5月の発売以降、30万部を発行するベストセラーとなっている。

 東大での特別講義は休憩を除き、計約3時間にわたって行われた。サンデル教授は、「3人の命を救うために、1人を殺すことは許されるか」など、道徳や正義について考えさせられる事例を次々と提示。

 教授が意見を求めると、多数の聴衆から手が挙がり、「より多くの人が助かることが重要だ」「犠牲を強いる権利はだれにもない」など様々な意見が出た。サンデル教授は、「哲学は哲学者だけのものではない。私たちの生活に深くかかわっている」と話しかけていた。
(2010年8月25日22時39分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100825-OYT1T01049.htm

5月に日本に帰ったとき、3チャンネルでサンデルの講義の番組を視たけれど。サンデルがブームだということだけど、以前は(また最近でも)コミュニタリアンの政治哲学を(サンデルもマッキンタイアも参照することなく)ウヨとかはたまた全体主義と同一視するというおっちょこちょいな議論も散見されたけれど*1、そういうのは影を潜めるようになったということだろうか。そうだとしたら、いいことだ。
サンデルのハーヴァードでの講義については、科学史家の伊藤憲二氏のエントリーあり;


http://d.hatena.ne.jp/kenjiito/20100725/p1
http://d.hatena.ne.jp/kenjiito/20100801/p1
http://d.hatena.ne.jp/kenjiito/20100808/p1


サンデルのハーヴァードでの教養講義を、TAやリーディング・アサインメントといった、それを可能にする制度やメカニズムの面から解説し、さらにその日本におけるfeasibility或いはオルタナティヴを考えるという趣。

See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080209/1202541178 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080210/1202620991 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090808/1249741839 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091120/1258746079 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100303/1267593384 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100517/1274063531 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100703/1278181982 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100712/1278955631