別人?

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100804/1280935335に対して、


pondelion232 歴史, 宗教 毎日新聞の記事の空念は曹洞宗京都新聞の表記は廃寺になってるが浄土宗。同一の空念なのかなぁと。 2010/08/23
http://b.hatena.ne.jp/pondelion232/20100823#bookmark-23837147
というコメントをいただく。
どうなんでしょうか。というか、「空念」でGoogleをかけても、出てくるのは、今回のアイヌ語グロッサリーの話か、日沖敦子さんの著書に関する頁(オンライン書店が多い)のどちらか。まあ、ここら辺が知識のアーカイヴとしてのウェブの限界ということか。
いちばん新しそうなニュースを貼り付けておく(といってもあまり内容は変わらないけど);

福井で3百年前のアイヌ語集発見 禅僧が記録



 江戸中期に全国行脚した越前出身の禅僧空念が1704(宝永元)年、北海道を訪れた際にアイヌ語を書き記した文書が、福井市曹洞宗普門寺で見つかった。作成時期が分かる国内最古のアイヌ語集という。

 北海道大大学院の佐藤知己教授(言語学)は「現在と違う発音表記もあり、文字のないアイヌ語の研究にとって貴重な発見だ」と評価している。

 文書は約150ページで、アイヌ語に関する部分は26ページ。「春ハ はいかる」「熊ヲハ ほくゆく」「母ハ はほう」などと、季節や動植物、家族の呼称といった言葉について、日本語を訳す形で約460語収録している。

 文書は、大分県宇佐市浄土真宗極楽寺の住職国東利行さん(83)が4〜5年前、空念が開いた普門寺で大分での足跡を調べていて発見。今年6月に解読が終わった。
2010/08/22 16:47 【共同通信
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010082201000427.html

こちらの方ではストレートに「禅僧」といわれている。「禅僧」と念仏の行者を一身に兼ねることは(江戸時代において)可能だったのか。わからない。禅と浄土、自力と他力。完全に対立しているようでいて、実は相互補完的な関係にあることはわかる。しかし、明代に禅と浄土の融合が進んでいた中国仏教に対して、日本においては(まさにそのような明朝の禅を継承した黄檗宗を別にすれば)禅と浄土との融合は近代の鈴木大拙西田幾多郎を俟たなければならなかった。