承前*1
http://d.hatena.ne.jp/hibiky/20100803/1280844525
曰く、「ニュースで今野雄二氏が「映画評論家」と真っ先に冠されてるのが解せない」。こういう感想を持った人は少なくないようだ。敢えて映画における今野雄二の(俺に対する)影響を書く。先ずケン・ラッセルの『トミー』*2。この映画を知ったのは今野雄二が出ていた(愛川欽也の)『11PM』だったと思った。当時彼はジャック・ニコルソンをプッシュしていて、『カッコーの巣の上で』だけでなく、『おかしなレディ・キラー』、『チャイナタウン』、『ファイヴ・イージー・ピーセズ』といったニコルソン主演の映画を遡って観たのはたしかに今野氏の影響といえるだろう。
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まだ小林克也*3の『ベストヒットUSA』が始まる前。
私が中・高校生の頃はまだMTVもなく、当然ネットもなく、音楽の情報はひたすらラジオや雑誌からだった。そんな時代、テレビ(もちろん地上波しかない)で最新の音楽情報やビデオクリップが毎週見られる番組といえば、今野雄二さんが出演する水曜日の《11PM》。その頃、ロキシーミュージックを初めとする今野さんのプッシュする音楽で好きになったものもあれば、好きにならなかったものもあった。だけど、今、ニューヨークで何が起こっているのか、ロンドンで何が起こっているのか、東京では何が始まるのか……を、楽しげに紹介してくれる今野さんの音楽コーナーを、毎週ほんとに楽しみにしていた。まだ家にはビデオデッキもなく、文字通りテレビにかじりついていた。お金も情報もカンもない思春期、わたしに音楽を教えてくれた授業のひとつは間違いなく水曜イレブンの今野雄二だった。誰も名前も聞いたことがない、ワケのわからない音楽を、今よりもっと大きな影響力があって、もっとマスだったテレビ番組で紹介する……いわば「説得する」という作業に近いような時もあったけど、それを情熱を持って紹介することによってバカな中学生も心を動かされる。そのすばらしさを身をもって知ったわけで、特に意識はしていないけど、今の仕事をしていることにも影響がないわけではないんだと思う。
http://d.hatena.ne.jp/LessThanZero/20100802/1280781919
その影響力がそれほどまでのものだったのかどうかは確言できない。でも、こういう評価はあるんだ!
70年代からバブル期までは今野雄二はメディアの寵児と言ってもよかったのでは。『11PM』等で得々と海外アーティストの最新情報などを語る姿を羨望した向きも多かろう。
http://d.hatena.ne.jp/hibiky/20100803/1280844525
ところで、今野雄二をあからさまにdisっていたのは渋谷陽一というよりも岩谷宏だったよ。それから、今野雄二というとどうしてもブライアン・フェリーというかロクシーに結び付けられるわけだけれど、それ以前に彼がプッシュしていたのは、エルトン・ジョンでありサンタナであったのだ。