呉冠中(続き)

承前*1

WILLIAM GRIMES “Wu Guanzhong, Leading Chinese Painter, Dies at 90” http://www.nytimes.com/2010/06/30/arts/design/30wu.html


前に引用した速報記事ではなく、画風の変化等にも言及した詳細なobituary。
ここで特に興味深かったのは(或いは思わず笑ってしまったのは)、彼が水墨画に回帰した契機。河北省の農村に追放されていた1972年、突然周恩来総理によって北京に呼び戻され、北京の某ホテルの壁画を描くよう依頼された。これ以来、呉冠中は水墨画を描き続けるようになるのだが、その理由のひとつは、自宅のスペースの問題だった。カンヴァスに描いた油絵を保管するスペースはないが、紙に描いた水墨画なら丸めればOK?
それはともかくとして、1970年代前半は国連への復帰に伴って、中国を訪れる外国人が増え、外国人を接待するホテルやレストランの装飾用に伝統的な中国絵画が復活し、同時に文革で追放されたアーティストたちも復活した(Maria Galikowski Art and Politics in China, 1949-1984*2, p.158)。ただ、1973年になって、四人組が力を盛り返すと、せっかく復活したアーティストたちも糾弾の嵐に曝されるわけだが(pp.159-160)。

Art and Politics in China 1949-1984

Art and Politics in China 1949-1984

http://www.kungfuology.com/andybest/2010/06/subs-bitches-yes-me-too.html


Andy Best氏による6月12日MAO LivehouseでのSUBSのライヴ*3のレヴュー。