Terre, Eau, Papier et Encre

金曜日は、Art Labor*1で、Alexandrine Dévé Terre, Eau, Papier et Encreのオープニング。Alexandrine Dévéは上海在住の仏蘭西人画家。彼女は1973年に仏蘭西に生まれ、1980年代から90年代にかけて、親の仕事の関係で北京や広州に住み、当地で中国絵画の修行をした。今回は中国国内で初めての個展。
『地・水・紙・墨』というそっけないタイトル。正統的な水墨画だが、題材は伝統的な山水や花鳥ではなく、世界地図。世界地図に”Globalisation”とか”Migration”というタイトルが付せられる。まるで、観る者に対して想像力によって白地図にデータを書き込んでいくことを要請しているかのよう。また、水墨画の世界地図は限りなく淡い。それは夢の光景を連想させる。日本語話者にとって、夢と地図の換喩的関係は自明のことであろう。