先週の金曜のこと

先週の金曜日。妻がパスポートの更新のために中国大使館に行ったので、そこで落ち合い、それから六本木ヒルズでランチの場所を探す。結局、1700円のビュッフェ・ランチに釣られてThe Kitchen Salvatore Cuomo*1に入る。まあ満腹したし、伊太利人のウェイターは愛敬があったし、ドルチェのフランボワーズのムースは美味しかったのだけれど、六本木ヒルズを出て、六本木通りを渡ると、それよりも安くて・美味しそうなランチ・メニューを出している店が少なからずある。教訓としては、六本木で食事する場合、六本木ヒルズを第一の選択肢から外して店を探すべきだということになるか。
ミッドタウンまで歩いて、21_21 DESIGN SIGHT*2で、Li Edelkoortのディレクションよる『ポスト・フォッシル:未来のためのデザイン発掘展(POST FOSSIL: excavating 21st century creation)』を観る。ここでいうpost fossilとは化石燃料以後ということ。ディレクターのEdelkoort女士曰く、


ここ数十年で最悪の金融危機の余波を受けて、流麗華美な、デザインのためのデザインの時代は終わりを告げています。新世代のデザイナーたちは、彼らのルーツをたどり直し、自分たちの地球を今一度清め(refine)、時には世の始まりにも遡りながら人類の歴史を研究しています。

このプロセスを通して、彼らはサステイナブル(持続可能)な、自然素材をベースに自分たちのデザインを考案し、具体化していきます。(略)すべてはより簡素な、しかしながら満ち足りて充実したライフスタイル(a more modest, content and contained lifestyle)を創出するためです。

展示されているオブジェやインスタレーションはアート作品として見る限り、どれも面白いものだが、Edelkoort女士の主旨に適合しているのかどうかはわからない。或る種のプリミティヴィズムを目指しているのだろうけど、プリミティヴなものがこのようにミニマリズム的なものなのかどうかもまたわからない。
ところで、21_21 DESIGN SIGHTの最大の見物は三宅一生の服にインスパイアされた安藤忠雄デザインによる建物だろう。