ル・グインの脱会通告書(letter of resignation)はhttp://www.ursulakleguin.com/Note-AGResignation.html
「ゲド戦記」作家がThe Authors Guildを脱会、Google Book Search和解問題で理事会と対立か
【編集部記事】米Publishers Weekly誌によると、「ゲド戦記」など日本でもファンが多い世界的SF作家のUrsula Kroeber Le Guin氏が、米著作者団体The Authors Guildを脱会したとのこと。
記事によると、Le Guin氏はGoogle Book Search問題に関連してThe Authors Guildの理事会がGoogle社と和解する方針をとった事について不服だった模様で、「彼らは悪魔と取引した」とコメント。一方、Googleとの対決姿勢を明確にしているNational Writers UnionとScience Fiction and Fantasy Writers of Americaからは脱会しないとのこと。
この件に関し、The Authors Guild側も異例の声明文を発表し、和解案の正当性を主張している。【hon.jp】
問合せ先: The Authors Guildの声明文( http://www.authorsguild.org/advocacy/articles/ursula-k-le-guin-google-and.html )
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=1377
また、『ガーディアン』の記事;
Alison Flood “Le Guin accuses Authors Guild of 'deal with the devil'” http://www.guardian.co.uk/books/2009/dec/24/le-guin-authors-guild-deal
ル・グインの「脱会通告書」を読んで先ず面白いと思ったのは、私は常々Authors Guildの東海岸中心主義という「地理的差別(geographical discrimination)」に不満を持っていたのだけれど、重要なことはそんなことじゃないの、というふうに切り出しているところ。
ところで、「「ゲド戦記」など日本でもファンが多い世界的SF作家のUrsula Kroeber Le Guin氏」とあるけど、『ゲド戦記』はたしかに代表作だろうけど、ジャンルとしてはSFじゃなくてファンタジーだろう。「世界的SF作家」を説明する例示としては、ほかの、SFに属する作品を言及すべきだと思うのだが、如何?