「マル青同」その後

私が大学に入った頃、キャンパスではよく「マルクス主義青年同盟」(略して「マル青同」)*1という党派が情宣のパフォーマンスをしていた。この人たちが普通の左翼党派と違うところは、一見すると日通か何かの作業服みたいな〈軍服〉を着て、活動していたことだ。撤収する際には、全員が集合・整列し、党中央に敬礼! という儀礼を行っていた。多分、私たちの世代にとっては、つかこうへいの『初級革命講座飛龍伝』とともに、〈左翼〉のイメージを形成する力があったのではないか(笑)。とはいっても、私よりも少し上の世代にとっては笑い事ではなく、1975年には岡山大学で殺人を犯している。

初級革命講座飛龍伝 (角川文庫 緑 422-2)

初級革命講座飛龍伝 (角川文庫 緑 422-2)

さて、1980年代の後半、知人の家で酒を飲んでいたら、こいつは左翼で、しかも童貞の分際で巨根! とかいって、若い子を紹介された。どこの党派なの? と訊いたら、「民主統一同盟」だという。一瞬、what’s this? という感じになったのだが、話をしていくうちに、あの「マル青同」がソフト路線に転換して、「民主統一同盟」と改名したことを知った。
それから、さらに20年以上飛んで、つい最近、「民主統一同盟」が「「がんばろう、日本!」国民協議会*2という「改革保守」を名乗る中道右派的な市民団体になっていることを知る。「マル青同」の起源はばりばりの毛沢東主義であるML派であるが、こういう変容というのは進歩なのか退歩なのか、判断がつきかねる。


ところで、


http://koudouha.com/index.html


日本共産党(行動派)」って、まだあるんだ! 日本では(勿論世界でも?)珍しく、堂々とスターリン主義を名乗る党派。この人たちは、30年近くの間、進歩も退歩もせず、スターリンマンセーし続けている!

*1:非常に紛らわしいのだが、中核派の学生組織は「マルクス主義青年学生同盟」=「マル青学同」。

*2:http://www.ganbarou-nippon.ne.jp/