HSBCの獅子

賈霜霜「“滙豊銅獅”明年回上海老家」『東方早報』2009年10月14日


香港の中環にあるHSBC*1の入り口の一対のライオンのコピーが浦東の世紀大道8号の(現在建設中の)「滙豊銀行(中国)総部」入り口に来年設置されるという話。実は香港のライオンは元々上海外灘にあったHSBCのライオンのコピーなので、記事のタイトルにあるように「回上海老家」ということになる。
このライオンのペア、1頭は口を開け、もう1頭は口を閉じている。口を開けている方がStephen。1920〜1924年に香港本社の支配人だったA. G. Stephenから。口を閉じている方はStitt。その当時の上海支店長だったG. H. Stittから。口を開ける/口を閉ざすは銭を入れる/守ることを寓意しているとされるが、さて? また、口を開ける/口を閉ざすというと、阿吽の呼吸の阿吽というか仁王像を思い出すのだが。
ところで、浜下武志『香港――アジアのネットワーク都市』は主にHSBCの資料に依拠して書かれたもの。

香港―アジアのネットワーク都市 (ちくま新書)

香港―アジアのネットワーク都市 (ちくま新書)

さて、日本でライオンといえば、三越百貨店のライオンということになるのだろうけど、果たして現在も伝わっているかどうかはわからないが、慶応大学では、かつて誰にも気づかれずに銀座三越のライオンに跨ることができれば、試験に落ちないというフォークロアがあったという。これからの慶応大学では誰にも気づかれずに全裸で街を疾走すると何かいいことが起きるということになるのだろう;

慶大生が全裸で集団疾走=駅ホームなどで9人、撮影も−書類送検・神奈川県警

10月13日18時48分配信 時事通信
 全裸で駅構内を走り回ったとして、神奈川県警港北署と少年捜査課は13日、公然わいせつ容疑で、慶応大学の男子学生9人と「撮影係」の女子学生(18)を書類送検した。
 学生はいずれも1年生で広告学研究会のサークル仲間。「ばかなことをしてしまった」と容疑を認めている。男子学生9人のうち5人が酒を飲んでいたという。
 同署によると、学生は「夏の思い出になる映像を残そう」と、先月20日午前4時15分ごろ、紙パンツだけをはき、穴を開けて陰部を露出させた状態で、大学近くの商店街から東急東横線日吉駅に向かって疾走。しかし、「それでは面白くない」と、無人の同駅ホームに侵入し、全裸になって駅構内やホームを走り回り、改札前に並んで記念撮影した。通行人が目撃し110番した。
 一連の行為は、サークルの打ち上げで上映するため、女子学生がビデオで撮影していた。
 慶応大学の話 各方面にご迷惑をお掛けして申し訳ない。処分については各学部が検討すると思う。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091013-00000111-jij-soci

それにしても余計なことをする「通行人」。きっと悪いことが起こる。