南匯、浦東に併合される

http://www.ceh.com.cn/ceh/jryw/2009/5/9/46698.shtml


5月6日に上海市政府関係者は、南匯区の浦東新区への合併に対して、中央政府(国務院)の「批准」が得られたことを公表した。
上海の不動産市場自体は冷めているというのに*1、最近2か月で南匯の不動産は急騰しており、平均で10%、新築物件に限っては30%上昇している*2。ところで、合併によって南匯という行政区はなくなるわけだが、南匯の住民では合併後も、例えば現在南匯区「人民政府」がある「恵南鎮」を「南匯鎮」に改称するなどして、「南匯」という地名を存続させる希望が強い。「恵南鎮」一帯が長江の土砂堆積によって陸地化するのは宋代から元代にかけてだが、1386年に明朝が「南匯嘴」と呼ばれる場所に倭寇に対抗する城壁を築き、そこが後の「恵南鎮」となった。1726年に清朝が「南匯県」を設置し、2001年1月に「南匯県」は廃止され、上海市に直接組み込まれ、「南匯区」となった*3

*1:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090427/1240766499

*2:儲静偉、余万覚「両区合併催漲房価 南匯新房逆勢飆昇30%」『東方早報』2009年5月8日

*3:陳輝楠、李継成、儲静偉、臧鳴、余万覚「南匯地名将保留具体方案未定」『東方早報』2009年5月8日