寿司だけでなく

承前*1

http://blog.livedoor.jp/skeltia_vergber/archives/50627390.html


「山葵のグローバル化」ですが、思いついたのはちょうど近所のスーパーで間違って(中国製の)山葵味ポテト・チップスを買っちゃったということもあります。因みに、美味しかったけれど、超辛かった。「山葵のグローバル化」は寿司だけに関わっているのではないと思います。寿司以前に(?)刺身のグローバル化というのがあるでしょうし、蕎麦のグローバル化というのもあるでしょう。さらに、和食を離れて、山葵はポテト・チップスにも進出しているし、中華料理にも取り込まれているということもある*2
ところで、刺身のグローバル化というのは刺身の全国化=国民化(nationalization)を前提としています。そもそも冷蔵設備が発達していない時代には、日本でも海から離れた土地で刺身なんて食べられた筈はなかったのでは? 海に近い東京でも、現在レトロな味として居酒屋とか寿司屋で出されているヅケというのも、冷蔵設備がない中、品質の劣化を何とか抑えようと、刺身を濃い醤油に漬け込んだものですよね。たしかに鯉の刺身(洗い)は美味しいけれど、これも昔から食べていたのかどうかはわからない。現在でも、川魚は寄生虫に用心しろと言われますし。
寿司ですが、いなり寿司と海苔巻き(といっても、胡瓜の入った所謂カッパではなくて干瓢巻きね)を忘れていました。これらは(私の感覚では)寿司屋には属さない寿司。自分で作るという家も多いのでしょうが、外で買う場合は和菓子屋。あの妙な甘さは自分の家では絶対に出せない味だと思っていた。
ガリグローバル化」ですか。それよりも、私は生姜の味の変質の方が気になります。最近の生姜って全然辛くない。これはどうしたことか。ちょうどトマトから渋みが消えて、お子様向きの〈桃太郎〉なんて品種が市場を席捲したのと同様の事情があるのか。生姜繋がりでもう一言いうと、上海には九州風の豚骨ラーメンを出す店は多いのですが、そこに欠けているものがあって、それは紅生姜です。