させていただく

http://d.hatena.ne.jp/PledgeCrew/20080909


店とかに本日はお休みさせていただきますとかいう貼り紙が出ていると、ついつい俺はそんなこと頼んだ憶えはないぞとかそんなこと命令していないとか思ってしまう。とにかく不快な日本語の言い回しではある。
このさせていただきますというのは元々近江の言い方で、江戸時代に近江商人が全国展開するとともに広まった。させていただきますならば、させてやる主体が存在する筈だが、近江商人たちは浄土真宗の篤信者だったので、阿弥陀如来させていただきますということだったのだが、やがて阿弥陀如来はどっかに行って、させていただきますという責任回避の言い回しだけが残った。どっかでこのようなことを読んだ記憶があるが、出典は思い出せない。
勿論、自己決定の重み、自己責任の重みが耐え難いというのは理解できる。そのために様々な文化的仕掛けがあるわけだが*1させていただきますというのは、聞き手/読み手に責任をババ抜きみたいに押し付けるという感じがする。やはり仏様抜きには使ってはいけない。させていただきますに対しては、させてやらないよと言わせていただきます。