今になって、「餃子」

承前*1

『読売』の記事;


天洋餃子 中国で中毒…回収商品が流通
メタミドホス 現地混入強まる
 中国製冷凍ギョーザ(餃子)中毒事件で、製造元の中国河北省石家荘の「天洋食品」が事件後に中国国内で回収したギョーザが流通し、このギョーザを食べた中国人が有機リン系殺虫剤メタミドホスによる中毒症状を起こして、重大な健康被害が出ていたことがわかった。関係筋が5日明らかにした。

 これまで日中双方の警察当局がそれぞれ自国内でのメタミドホスの混入を否定してきたが、中国国内で同様の事件が発生したことにより、中国での混入の可能性が強まった。

 中国から連絡

 日本政府は今後、中国公安省に事実確認を要請するとみられ、日中両国の捜査協力がようやく本格化する可能性が出てきた。

 関係筋によると、中国側は7月初め、北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)の直前に、外交ルートを通じて、日本側にこの新事実を通告、中国での混入の可能性を示唆したという。

 事件が起きたのは6月中旬。天洋食品が回収した冷凍ギョーザの一部を食べた中国人が中毒を起こし、重大な健康被害が出たという。被害者の人数や症状などは不明だが、千葉県などの事件と同様、ギョーザに含まれていたメタミドホスが原因と特定された。事件後、日本に輸出される前の商品は天洋食品が回収したことになっており、今回、中毒を引き起こした商品が流通した理由やその経路などはわからない。

 中国側の混入の可能性が強まったことで、中国の捜査当局は事故と故意による混入の両面で改めて捜査を急ぐ必要に迫られそうだ。

 冷凍ギョーザ中毒事件では、千葉、兵庫両県の3家族10人が昨年末から今年1月にかけ、天洋食品製造のギョーザで中毒症状になった。中国側は2月末、「原料、生産工程、輸送過程でメタミドホスが混入された状況は見つかっていない」との見方を表明。これに対し、警察庁は、メタミドホスの成分分析の結果、日本国内にはない不純物が検出されたことなどから、「日本で混入された可能性は極めて低い」との見解を示していた。

 【中国製ギョーザ事件の主な経緯】

 1月30日 千葉、兵庫両県で、中国製ギョーザの中毒被害事件が発覚。両県警がメタミドホス検出と公表

 2月5日 千葉、兵庫両県警が共同捜査本部設置

福島県大阪府でも被害が発覚

  15日 警察がメタミドホスが日本製でないと断定

  25日 警察庁幹部が訪中し、中国公安省と協議

  28日 中国公安省が中国でメタミドホスが混入した可能性は低いと発表

 5月7日 日中首脳会談でギョーザ事件捜査協力強化で合意

(2008年8月6日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20080806gr09.htm