CDとレコードとか

承前*1

Skeltia_vergberさんの記事*2を読んでいて、ちょっと前から気になったことを思い出した。曰く、「ワタシは世代的にレコードを買ったことがないです」。私にとって、CDも「レコード」なのよ。私にとっては、「レコード」とは録音されたものということで、メディアが何であれ、「レコード」には変わりない。だから、Skeltia_vergberさんが言っている、或いは世間でそう言っている「レコード」というのは、私にとってはアナログ・レコード若しくはヴィニール・レコードなの。
さて、また思い出したのだけれど、CDとともに廃れた音楽の流通形態として、カセット・テープというのがあったんじゃないか。日本では、自動車に乗りながら聴くという仕方でしか消費されていなかったと思うけれど、例えば第三世界では音楽の主要な流通形態だったと思う。アナログのレコード・プレイヤーがラジカセに比べてすごく高価だったということが大きいと思うけれど、中国でもそうだけれど、第三世界ではヴィニール・レコードからCDじゃなくて、カセット・テープからCDへということになる。
CD(或いはレコード)の魅力って何だろうね。Skeltia_vergberさんに反論するようだけれど、特にロックの日本盤のライナー・ノーツには碌なものは少ないと思う。殆どがレコード会社からもらった資料を適当に繋ぎ合わせているだけ。また、歌詞も不正確であることが多いし、対訳にしても昔から悪名を轟かせている人が多いし。とにかく、この手のものなら、現在だとアーティストのサイトやファンのサイトから、より信頼性の高い情報が手に入る。勿論、CDになって、レコードはより書籍に近づいたとは思う。CDを買うとき、基本的にはディスク+小冊子を買うわけだから。だから、ブックレットの魅力というのはあるわけだけれど。CDが売れなくなったというのは、音楽をモノとして所有しておきたいという物欲が弱まったということなのかな。また、i-Podのランダム再生が受けるということからも、音楽を(例えばアルバムというかたちでの)まとまった作品群として聴くという傾向が弱まったということか*3

*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080725/1216998184

*2:http://blog.livedoor.jp/skeltia_vergber/archives/50584283.html

*3:そういえば、演歌における「アルバム」という観念の不在という話もあった―― http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080724/1216861749