『色・戒』について2つ

承前*1

張藝「《色・戒》連創港台票房紀録」『新民晩報』2007年10月18日


李安の『色・戒』は、9月24日に台湾で上映が開始されて以来、21日間でボックス・オフィス9830新台湾ドルを達成した(台北市のみ)。これは『トランスフォーマー』、『パイレーツ・オヴ・カリビアン3』、『ハリー・ポッター5』、『スパイダーマン3』に次ぐ。かつての『グリーン・デスティニー』のボックス・オフィスを抜く可能性もあるという。また、香港におけるボックス・オフィスも3006万香港ドルに達しており、今年の中国語映画としては最高であるという。この好調の背景として、今のところ(中国語映画としては奇跡的に)海賊版が全く現れていないということがあるという。
疑問は、香港・台湾でレイティングはどうなっているのかということ。『色・戒』は米国では事実上の成人指定であり、中国大陸では完全版の上映は不可能である*2


劉嘉〓*3「《色|戒》“出局”奧斯ka最佳外語片」『東方早報』2007年10月19日


『色・戒』がアカデミー最優秀外国語映画賞へのエントリーを却下された。理由はこの映画の主要スタッフのうち、台湾人は監督の李安と脚本の王〓*4玲のみであり、台湾映画として適格ではないということ。但し、『色・戒』は既に米国で上映されており、アカデミー賞本体の候補となる資格はある。