世論調査、弁護するわけではないが

http://d.hatena.ne.jp/annntonio/20070915/1189815745


自らが「某新聞社」の「世論調査」のインフォーマントになったご経験と疑問。或る説によると、世論調査のインフォーマントになるのは大体20年に1回の確率でしかないというから、先ずは貴重な経験といえるだろう。
世論調査については、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060527/1148702469http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060529/1148869195http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060916/1158382824http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061007/1160196728にて無駄口を叩いたので、ご参考にしていただければ幸甚なり。
さて、「この手法の世論調査だと「家にいる人」の世論という傾向が強くなっちゃうのではないかという疑問がでてきたわけ」という疑問ですが、ランダムに電話をかけて質問すれば、「世論」ならぬ老人と専業主婦の意見になってしまうのは自然の流れ。以前にも書いたかも知れませんが、その流れを少しでも堰き止めるために、このような調査は平日の夜だと10時頃まで電話をかけまくり、さらに土日の昼間に集中的にインタヴューを行うということをしていると思います。また、多くの場合、予めジェンダー、年齢層或いは地域毎のクォータを設定しているのではないかと思います。また、他の調査機関のプレス・リリースを要約するかたちで記事にする場合ならともかく、自前で調査した場合は、少なくとも但し書きとしては、サンプル構成に関するデータが、サンプリングの仕方や調査方法とともに記載されている筈で、それを見て、或るジェンダーや年齢層に顕著に偏っている場合は、「世論調査」としては眉に唾をつけてもいいのではないかと思います。そのような但し書きがないのは問題外でしょう。また、「信憑性」ですけど、内閣支持率とかの場合、同じ時期に多くのメディアが一斉に同じような調査をするのが通例で、同じ時期に同じ内容を訊くのだから、結果はほぼ同じになると仮定し、それら調査の値が想定された誤差(例えば±5%)の中に収まっていればよしとするというのはどうでしょうか。逆に言えば、他と較べて顕著に支持率が低かったり、高かったりする場合には、何か不自然な要素があると考えていいでしょう。サンプルの構成が偏っているとか、質問がおかしいとか。
因みに、世論調査は正しくは輿論調査。