パイナップル・ビール

KikiさんがMixiの日記で甘い酒について買いていたので思い出してしまった。前にも書いたが、〈黄金週〉の間、妻の実家のある広西の北海に旅行していた。その北海のスーパーで、パイナップル・ビールというのを買ったのだった。作っているのは、広州の「生力」、すなわちサン・ミゲルである*1。はっきり言って、味はパイナップル・ジュースで、麦酒を呑んだという感じは全然しなかった。以前、「哈爾濱」麦酒が湖北省武漢で作られているという話をしたが*2、北海で気付いたのはやけに「燕京」麦酒が目立っているなということだった。「燕京」といえば北京なのにどうしたことかと思ったのだが、よく見てみると、北海の隣の合浦県というところの工場で作られているものだった。北京の会社がローカルな麦酒工場を買収したということらしいのだが、私が初めて北海に来た1990年には地元に麦酒工場はなく、北海で呑める麦酒といえば、専ら広東省の珠海市で作られていた「海珠」という麦酒で、これは白耳義のステラ・アルトワ社と提携したものだった。白耳義と提携した麦酒というのが不味いというのはあり得ないので、今回もそれを期待していたのだが、今は全然見る影もなかった。残念。
ただ、今回は殆ど麦酒は呑まなかった。義父が健康上の理由から麦酒は呑まないというので、昼間から白酒やらコニャックやらという強い酒を呑みまくっていた次第である。
北海の魚市場については是非書きたいのだが、これについては後日。ただ、船を使うビジネスというと、漁業のほかに考えられるのは密輸である。北海は密輸が盛んな街で、税関が没収した密輸ブランド品のショップまであったのは驚き。

*1:サン・ミゲルはフィリピンの会社だが、中国大陸や香港で消費される分は広州の工場で作られている。最初に香港に行ったとき、香港で麦酒といえば、サン・ミゲルの独占状態だったが、今はどうなっているのだろうか。

*2:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060725/1153841340