ガサ入れされる上海

承前*1

上海のメディアは相変わらず殆ど報道しない。
ということで、少し前の『朝日』の切り抜き;


上海汚職 党と政府、連携捜査 香港紙報じる

 上海を舞台とした汚職事件で、6日付の香港紙「信報」は、共産党中央のほか、政府、全国人民代表大会全人代)などが派遣した調査チームが連携して疑惑の全容を解明したと報じた。

 一連の捜査は規律検査委員会、組織部など党中央組織に加え、内閣官房に相当する国務院弁公庁、国会に当たる全人代の調査チームなどが連携する「大兵団」方式が採られたという。

 香港の消息筋によると、地方政府の動きを監督する党中央の派遣組織は以前からあるが、今回の派遣チームには予算執行状況や法律の順守状況などをチェックする「審計署」が加わるなど、規模や権限の大きさが際立っているという。

 信報は、こうした動きの背景に上海市幹部らが党中央の再三の指示や警告に従わなかったことがあると指摘。今回の捜査が、地方に一定の権限を委譲して経済発展を促進させてきた従来の方針を修正し、中央の権限強化を進めるきっかけになるとの見方を伝えている。

 一方、香港の週刊誌「亜洲週刊」最新号は中央政府の財政次官補が今回の事件に絡み、中央規律検査委員会の事情聴取を受けていると報じた。次官補は94年から上海市で副秘書長、財政局長、税務局長を歴任し、今年財政省に転任した。事件で市党委書記を解任された陳良宇氏の「金庫番」と見られているという。

(10/06)
http://www.asahi.com/world/china/news/TKY200610060336.html

やはりこういう事件に関しては、中国大陸以外の中国語圏のメディア、つまり香港や台湾の新聞を参照した方がいいようだ。ということで、今日衡山路のKeven Caféで読んだ台湾の『中国時報』(たしか、上の『朝日』と同じ6日付けだったか)によると、陳良宇氏の愛人(原文では「情婦」)と目される上海市の女性幹部が捜査当局の事情聴取を受けているとか。また、陳氏にはほかにも有名ファッション・モデルやTVキャスターといった「情婦」がいるとか。
上海では、香港系のレストランやカフェに行けば香港の新聞*2が、台湾系の店では台湾の新聞が、シンガポール系の店ではシンガポールの新聞が、数日遅れではあるが、取り敢えずは読める。Keven Caféは台湾資本の店だったのか。因みに、今日食べたナシ・ゴレン・セット(48元)は味・ヴォリュームとも満足でき、48元はお得感あり。
そういえば、以前引用した『朝日』の記事には、「市関係者によると、事件関係者の海外などへの逃亡を防ぐため空港や駅、港でも異例の厳戒態勢が敷かれているとみられる」とあるが、10月初めに虹橋空港を利用した限りでは、それほど「異例の厳戒態勢」とは感じなかった。