兪立厳、臧鳴「滬上工商界白領被指過度使用英語」『東方早報』2006年9月19日
9月18日に、「上海紀念推広普通話50周年」座談会というのが開かれたらしい。その席上で、「華東師範大学対外漢語学院長」である潘文國氏は、「目前全国三分之一至四分之一的人在学英語」であるのに対して、上海ではそれよりもかなり上回っており、それはすでに英語に対する「盲目崇拝」の域にあると指摘した。潘氏によれば、その因は「目前在上海許多外資公司企業、IT高科技公司和其他高収入白領*1聚集的単位、英語成為了那裏的“主流”」ということである。例えば、某外資系企業のミーティングは、参加者全員が中国人なのに使用言語は英語、会議資料も全て英語。また、外資系に勤める中国人の間では、中国人同士でも郵便のやり取り、MSNメッセンジャーのやり取り、ネット上のチャットを英語でするのが普通になっているという。さらに、多くの学校では「盲目」的にバイリンガル教育を「進行」しているという。
まあ、これは日本でも外資系の職場というのはこんなものなのだろうか。
また、
兪立厳「上海人説普通話“因人而異”」 『東方早報』2006年9月19日
同じ「座談会」で上海「市語委副主任」の兪恭慶氏が紹介したデータによれば、上海において普通話(マンダリン)は既に定着しており、「外地人」と普通話でコミュニケーションができる上海人は70.47%で、これは全国平均の53%よりも高いという。また、ここ20年の間に上海人の上海語能力は下がっていない。しかし、上海語の使用は「因人而異(相手によって異なる)」。相手が「外地人」で、普通話で話しかけてきたときには、97.5%の人が普通話で答える。普通話を使う上海人が相手の場合、普通話を使うという人は42.5%しかいない。さらに、上海語に対して普通話で答えるという人は5%のみ。なお、「鄭重」に話そうとするときには、約半数の人が普通話を使うという。
上海語を巡るニュースとしては、上海市の新人公務員の研修では、日常業務で「方言」を使うなという指導がなされる一方で*2、「外地人」の公務員が自発的に上海語を学習しているという報道もある*3。