「孟母堂」

承前*1

 兪立厳「全日制私塾悄然現身上海」『東方早報』2006年7月10日


上海に現れた全日制の〈寺子屋〉。
上海のどこにあるのかは記事からはわからないが、「孟母堂」と名付けられたその塾は、「読経典、尊孔孟、頌莎翁、演数理」をモットーに、4歳から12歳までの12人の子どもが通っている。
教育内容はテクストの暗唱が中心で、「中文」では『易経』、『弟子規』、『論語』が、「英文」ではシェークスピアの『真夏の夜の夢(仲夏夜之夢)』や『ソネット』が暗唱させられる。また、ヨガと水泳でもって、一般の小学校の体育に替えているという。暗唱中心ということで、自習が多く、塾にいる時間の5分の4以上はひたすら一人で暗記に努めているのだという。子どもの親の多くは教師であり、1年間の学費は3万元*2
既に蘇州では、「菊斎」なる古典文化中心の私塾が昨年末に現れている。
ところで、シェークスピアの『真夏の夜の夢』を流暢に暗唱する10歳の女の子に、個々の単語の意味を尋ねたところ、「知らない!」だって。

*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060703/1151936982

*2:上海では大学新卒者の初任給の相場が月2000元である。