サメ肉ナゲット

『読売』の記事なり;


「サメ肉ナゲット」が給食に(宮城)

 本吉町立小中学校7校で、サメの肉がナゲットにされて給食に登場した。サメ肉は低カロリー、低脂質、高たんぱく。本吉町では「成長期の子どもたちには最適」と今後も月数回、給食に出していくという。

 同町には、気仙沼漁港で水揚げされたサメをフカヒレに加工する大手業者がある。その業者がサメ肉のアンモニア臭を取り、ナゲット商品にすることに成功した。地産地消を奨励する同町教委に「給食にサメ肉を使ってはどうか」と持ち込んだ。

 県の学校栄養士によると、サメ肉は他の魚と混ぜた状態で使うケースはあるが、サメ肉だけのおかずを給食で提供するのは「全国でもおそらく初めてなのでは」という。

 気仙沼漁港には、フカヒレに活用されるヨシキリザメが年間1万3000〜1万5000トン水揚げされ、ヒレ部分が高値で取引される。一方で肉の部分は安値で一部が練り物などに使われる程度。捨てられるケースも多かったという。

 町は「給食で積極活用することで、地元の経済にも貢献できる」と期待。ブロック肉なども活用して、給食に出すことを検討しているという。

 ナゲットを食べた小泉小1年森谷渉輝君(6)は「モチモチして、大好きなカジキマグロよりおいしい」と笑顔。母親の有里子さん(33)は「食を通して文化を学べることは幸せですね」と話していた。

(2006年7月7日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news2/20060707wm04.htm

昔から安物の蒲鉾には鮫が使われていたので、今更驚かなかった。
ところで、「森谷渉輝」――「モチモチして、大好きなカジキマグロよりおいしい」。鮫と梶木鮪を比較するな。徹底的な〈食育〉の必要あり。
また、上の記事だと、ヨシキリザメというのは、今まで鰭以外は殆ど使い途がなかったようだが、http://www.kesennumanet.jp/01jiten/series/08.htmlはヨシキリザメを「捨てるところがない魚」として、

気仙沼港が世界に誇るフカヒレ生産を支えているのがこのサメ。春から夏にかけて水揚げが活発になり、年間12,000〜13,000トンも水揚げされる。もちろん日本一の水揚げ量だ。
 漁船から水揚げされたあと、山積みされて入札を待っている。盛漁期には構内に、いくつもの山ができる。
 入札を終えると、業者によってヒレが切り落とされる。尾ビレや背ビレは姿煮として人気があり、他のサメ類より「繊維が太いのが特徴で需要が最も多い。」業者は、鋭い包丁で黙々とヒレを切り続ける。
 一山のサメヒレを切り落としたあと、頭に締めたタオルで汗を拭き、又次の山に包丁を入れる。こんな作業が朝早くから続く。
 身はかまぼこ、はんぺん、すり身なと練り製品の原料として関東方面を中心に全国に出荷される。骨は薬品や化粧品などにも利用され、大型サメ皮はベルト、サイフ、靴など革製品に・・・。捨てるところがない魚だ。
といっている*1。ヨシキリザメ製品(軟骨)の広告だと、http://store.yahoo.co.jp/gpt/a5b5a5e1a4.htmlとかhttp://www.retriever.org/shop/oyatu/samenan.htmlとか。尤も後者は犬用ではあるが。

*1:因みに、季語では夏。