2月17日は「人類学の日」だった!
中牧弘允*1「「人類学の日」に寄せて」https://www.senri-f.or.jp/tsuredure016/2022/02/17/
曰く、
因みに、ここで謂う「人類学」は「自然人類学」と「考古学」を含む*4。
2月の第3木曜日は「人類学の日」です。今年は本日、2月17日がその日となります*2。アメリカではじまり、世界各地で祝われるようになりました。しかし、日本ではなじみの薄い日であり、かく言うわたしも昨日までは寡聞にして知りませんでした。イェール大学に本部があり民博も加盟しているHRAF(Human Relations Area Files)からの情報*3に接し、さっそくネットであれこれ検索したところ、およそ次のようなことがわかました。ANTHRO DAY「人類学の日」は文字どおりAnthropology Dayですが、略してAnthroDayとも称しています。アメリカ人類学会(American Anthropological Association、AAA)が2015年にNational Anthropology Dayとして定めましたが、たちまちWorld/International Anthropology Dayとよぶにふさわしい日となりました。趣旨は「人類学者がおのれの学問を祝い、周囲の世界と共有すること」にあり、大学や職場、コミュニティーなどでイベントを開催し、人類学が何であり、何ができるかをともに考えることにあります。なぜ2月の第3木曜日が選ばれたかというと、幼稚園から大学まで学期中であり、生徒や学生が参加できるからのようです。ただし、HRAFのように今年は2月28日(月)に祝うところもあり、日にち設定には柔軟性があるようです。
中牧先生のテクストに戻ると、
というのも興味深い。
ところで、「人類学の日」はたんなる21世紀の産物ではありません。実は20世紀の初頭にも「人類学の日」と称される国際的なイベントがありました。1904年のセントルイス世界博覧会の期間中におこなわれた第3回オリンピック大会では、その一部として、博覧会の展示などにかかわっていた先住民たちの競技大会として実施されました。そこには4名のアイヌ男性も参加し、アーチェリーや槍投げで好成績を残しました。本稿の主題とは異なるので深入りはしませんが、もうひとつの「人類学の日」があったことだけは指摘しておきたいと思います。
*1:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20120518/1337355865
*2:See https://www.americananthro.org/ParticipateAndAdvocate/Content.aspx?ItemNumber=28255
*3:“HRAF to host Anthropology Day 2022 celebration” https://hraf.yale.edu/hraf-to-host-anthropology-day-2022-celebration/
*4:See Ameya “World Anthropology Day 2022: History and the Importance of the field of Anthropology” https://tbharticles.com/social/society/world-anthropology-day-2022-history-and-the-importance-of-the-field-of-anthropology/