1991年の

小山田圭吾いじめ問題:月刊カドカワ9月号(1991年9月1日発行)の記事の一部書き起こし」https://anond.hatelabo.jp/20210805140954
藤原悠馬「好意的な関心を持って初めて理解できることがある(小山田圭吾さん91年のインタビューより)」https://honoiro.com/yuma/oyamadakeigo3/


所謂〈小山田圭吾問題〉*1に関して、渡辺美里が表紙の『月刊カドカワ』1991年9月号に掲載された小山田圭吾の発言が復元されている。これは


(前略)小学校五年くらいのときに文集を作ったんだけど、みんな普通のことを書いてるのに、「小山田君の嫌なこと」とかいうタイトルで作文書かれてね(笑)。別に人気者じゃないヤツに書かれたからね、よけいにムッときて。親にその文集は見せられなかった。ぼくがそいつをいかにして迫害したかっていうようなことが切々と書いてあってね。でも、事実なんです(笑)まさか文集にそんなタイトルで書かれると思っていない。ちゃんと印刷されてるもので、先生が見るだけじゃないの。みんなに配られちゃうの。けっこう挫折だった。だからそいつには、小学校人生全部をかけて復警した(笑)。
という部分を『J-CASTニュース』が切り取ったことで*2、その存在を知ったのだけど、『J-CASTニュース』はその引用によって、テクストの重要な部分を隠蔽したといえる。ここで重要なのは、「強力なインパクトのあるヤツだった。ぼくだけじゃなく、みんなにインパクトを与えたと思う」という「K」*3についての語りだろう。

高校になると、すごく仲良かったヤツが 違うクラスになっちゃって、クラスに友達がいなくなっちゃった。そうしたら、Kが隣の席なの。アイウエオ順で、小山田の次がK(笑)。クラスにいるときは、Kとしか話さなかった。Kって特技がひとつだけあって、学校の全員の名簿を暗記してるの。バスの中で一緒になったとき、「あいつの住所は?」って聞くとペラペラペラって出てくるの。見たこともない下級生や上級生の電話番号とか兄弟もわかってる。で、高校になるとみんな色気づいて下敷きの中にアイドルの写真とか入れてくるじゃん。Kも突然入れてきた。何かなと思って見たら、石川さゆりだった。「好きなの」って言ってたら、「うん」。
それから、Kは鼻炎だから、いつも鼻かんでるだけど、ポケットティッシュだとすぐなくなっちゃう。だから購買部で箱のティッシュ買ってきて紐つけてあげた。それでKはいつも首から箱をぶら下げてた。難しい漢字にもすごく詳しかった。暗記には異常に強かった。俺はいつもビクビクしてたの。ある日、突然キリッとした顔して真面目なこと言い出したら怖いなって。「本当は俺は……」って。だって下敷きに石川さゆりを入れてるのも、ギャグなのか本気なのかわからないじゃない。で、ずっと観察してたんだけど、そういうことはなかった。だけど風の噂だと、Kがどこかで森鴎外の小説を読みながら歩いてたという話を聞いた。
『クイック・ジャパン』での発言しか知らなかった人がこれを読むと、語りのギャップにけっこう吃驚するんじゃないだろうか。また、小山田及び「K」についてのイメージもかなり変わる筈だ。