龍應台(メモ)

阿古智子*1「この3冊 龍 應台」『毎日新聞』2020年1月26日


ここで紹介されているのは、龍應台*2の『台湾海峡一九四九』、『父を見送る』、『永遠の時の流れに 母・美君への手紙』の三冊。
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激動の近代史と庶民のライフ・ヒストリーを中心に描き、中国語圏で絶大な人気を誇る台湾の作家・龍應台。1月、私は彼女と、台湾の総統選*3投票日前日、民進党の遊説を見に行った。彼女は応援の声をあげる人たちに囲まれる中で、旗も持たず、静かに候補者の演説を聞き、聴衆を観察していた。本人だと気づかれないように、帽子とメガネを着用して注意深かったから、そばにいた私もなんだか緊張した。
馬英九政権で文化部長を務め、父も国民党の軍人だったから国民党支持だろうという人もいるが、それはわからない。ただ、一方的にラベルを貼られることを拒絶しているのだ。フェイクニュースがあふれ真実を判断するのが難しい時代だ。意図的な印象操作も少なくない選挙活動と距離をとる理由は作品を見ればわかる。