「はてな」の証言

承前*1

篠原修司*2「Hagexさん刺殺事件、動機となった通報は「アカウント停止の理由ではない」はてな社が証言」https://news.yahoo.co.jp/byline/shinoharashuji/20191113-00150661/ *3


Hagex殺し裁判。「はてな」の「担当者」の証言。「低能先生」の「アカウント停止」はユーザーの「通報」ではなく「複数アカウント」使用のせいだった。


はてな社担当者によると被告人が同社の匿名ブログサービス『はてな匿名ダイアリー』を利用し始めたのは2015年からで、通常は好きなアニメの話を書いていたとのことです。

 ところがまれにスイッチが入ったかのようにほかのユーザーを「低能」、「バカ」、「死ねばいい」などと罵倒することがあり、多いときには1時間で100件もの投稿があったそうです。

 その後、2016年前半に“複数アカウントの使い分け”が判明し、このときにアカウントを初めて停止したということでした。

但し、「低能先生」本人の主張によると、第1回目のアカウント停止はユーザーからの「通報」のせい。ただ、以下に見るように、この食い違いはあまり大きな影響を持たないようだ。

被告人は「殺害を決意する決定打になった」理由として、Hagexさんが2018年5月2日に被告人の罵倒行為をはてな社に通報していることを明かしたブログの記事を公開したことだと、午後の公判で語りました(参考:低能先生に対するはてなの対応が迅速でビックリ)。

 しかしながらはてな社担当者の証言によると、すでにこのころには監視体制が強化されており、ユーザーからの通報に関係なくアカウントが被告人のものだとわかった段階で停止していたとのことです。


はてな社担当者によると、被告人は最終的に約500個のアカウントを取得していました。

 なお、アカウントがたびたび停止されるなかで被告人は「匿名の『はてな匿名ダイアリー』でほかのユーザーを罵倒するのは許されない」とはてな社から伝えられたことから、IDの表示される『はてなブックマーク』でも投稿するようになったと証言しました。

 被告人による『はてなブックマーク』での投稿は、1年間に8,000件にのぼったとはてな社は明かしています。

要するに、

この事件はその後の犯行声明文らしき匿名の書き込み(後に自分が書いたと供述)に「俺を『低能先生』の一言でゲラゲラ笑いながら通報&封殺してきたお前らへの返答だ」、「はてブと通報厨には恩など欠片もない」などとあったことから、「通報」が恨みの理由とされてきました。

 しかし今回のはてな社担当者の証言により、「殺害を決意する決定打になった」というHagexさんの記事が公開された時点ですでに通報に関係なく削除される段階になっていたことがわかりました。

 たしかに被告人の視点ではそれが恨みの理由になっているのだと考えられます。けれども事件当時にアカウントが停止されてきた理由は被告人による過度な複数アカウントの取得と、そうした行為への対処としての監視体制の強化であり、Hagexさんやほかのユーザーからの通報は関係なかったと言えます。

ところで、「はてな」が挙げる数字にいちいち驚いてしまった。増田を1時間に100本とか。500個のアカウントとか。年間8000件のブクマとか。1時間に100本ということは1本当たり36秒。因みに、新聞記事をコピペしてちょこっとコメントを加えるという私がよくやる安易なblogの書き方でも、10分以上かかるよ。ただ、年間8000件のブクマというのは1日に換算すると、20本強なので、著しく多いとは言えないだろう。