「印鑑の向こう」

ハフポスト日本版編集部「あなたが押した印鑑の向こうには、「命」があった。象牙取引の「いま」を考える。」https://www.huffingtonpost.jp/entry/storyzougetowood_jp_5cd277abe4b0e524a47cd4ca


曰く、


環境保全団体 WILDAID*1が、日本における象牙販売・取引への問題提起として作成したキャンペーン動画*2
「ハンコグラフ」と名付けられた印鑑で作られたアニメーションは、アカデミー賞ノミネートのアニメーション作家・山村浩二さんによるもので、500本の木材で作られた印鑑を使い、2400枚の紙にハンコを押し、1枚1枚撮影されたものだという。
動画を通じて訴えられているのは、最後にメッセージとして出てくる、「私たちの選ぶ印鑑が、象の生死を分ける」というまぎれもない事実だ。
そして、

動画を見て一瞬不安になった。さっき請求書に押したハンコ。あの印鑑は、何でできていた?
たしかに、

日本は世界最大の象牙売国で、日本の消費している象牙の8割が印鑑として使われている。象牙を目的に、15分に1頭のアフリカゾウが殺されていて、このまま密猟が続けば、あと10年でアフリカゾウは絶滅すると言われている。
ということなのだけど、(自分を含めて)「象牙のハンコが使われているところを見たことはないのだった。「あの印鑑は、何でできていた?」 日常的に使われているハンコの多くは、竹やプラスティックの所謂三文判、或いはシャチハタでしょう。牛角だったらいい方。ハンコといっても、落款は石だろう。勿論、それは私が「上級国民」ではないからかも知れない。「上級国民」だったら、宅配のamazon.co.jpの品物を受け取るときに象牙のハンコを捺しているのかも知れないけれど。もしかして、呪術的思考の話だろうか。今でもあるのかどうかはわからないけれど、以前は新聞や雑誌に


開運印鑑


というような広告がよく出ていた。また、そういう高級印鑑は統一協会とかの〈霊感商法〉のネタにもなっていた筈。私の知人にもうん十万円払って〈開運印鑑〉を買った奴がいたけれど、広告に引っかかったのか、霊感商法に寄り切られたのかは、忘れた。「象牙」と宗教ということだと、「象牙」がイスラーム主義系テロ組織の重要な資金源になっているという指摘があるけれど*3、その「象牙」から作られた印鑑は日本においても悪質な宗教団体の資金源になっている可能性もあるわけだ。
とにかく手間がかかっている山村浩二のアニメ。ハンコの集積ということで、粟津潔のことを思い出した。現在、『粟津潔 デザインになにができるか』が金沢21世紀美術館*4で開かれている。
上掲の記事に戻ると、後半は山脇愛理さん(NPOアフリカゾウの涙」*5代表理事)の話。