Before/Afterなど

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180725/1532473014に対して、


nessko*1 2018/07/25 10:10
オウムのケイマ大師でしたか、美女幹部が語っていたので印象的だったのが、バブルの時代におしゃれしたりとか他の女子に負けないように自分も! とがんばっていたのが、出家してそういうことを気にしないで済むようになって自由になった、という意味のことを言っていたこと。バブル時代支配的だった風潮にうまく乗れなかった若い人にとってはもうひとつの道に見えたのかもしれない。現世でのリア充になれずそのことに苦しんでいる若い人は当時も今も変わりなくいますから、オウム/アレフに限らず、そういう人たちのアジールはいつの時代でも必要とされるのかもしれませんね。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180725/1532473014#c1532481018
「オウムのケイマ大師でしたか、美女幹部が語っていたので印象的だったのが、バブルの時代におしゃれしたりとか他の女子に負けないように自分も! とがんばっていたのが、出家してそういうことを気にしないで済むようになって自由になった、という意味のことを言っていたこと」。これについては、政治的な転向にせよ、宗教上の改宗にせよ、ダイエットにせよ、断捨離*2にせよ、afterから眺めてbeforeは実際以上にネガティヴに見えるものなので、額面通りに受け取らない方がいいかも知れません。こうした改宗に伴う過去の再定義については、ピーター・バーガー先生の『社会学への招待』*3における議論を参照いただくとして、(「オウムが)「 バブル時代支配的だった風潮にうまく乗れなかった若い人にとってはもうひとつの道に見えたのかもしれない」ということは大塚英志氏も『「彼女たち」の連合赤軍*4で指摘していたこと。ところで、この本の中で、大塚氏は永田洋子の処女喪失がセクトのボス(川島豪)のレイプによるものだったことに言及していますけれど、その点では「ケイマ大師」は永田よりも幸福だったのかも知れません。
Invitation to Sociology (Pelican)

Invitation to Sociology (Pelican)

社会学への招待

社会学への招待

「彼女たち」の連合赤軍―サブカルチャーと戦後民主主義

「彼女たち」の連合赤軍―サブカルチャーと戦後民主主義

「現世でのリア充になれずそのことに苦しんでいる若い人は当時も今も変わりなくいますから、オウム/アレフに限らず、そういう人たちのアジールはいつの時代でも必要とされるのかもしれませんね」。吉田豪*5がばらしている、雨宮処凛さん*6の「オウム真理教」に関する発言を読むと、「オウム」が如何に〈生きづらい〉系の人たちを惹き付けていたのかがわかります*7。これは或る意味で、私の想像以上。現在の彼女の発言は、


「1995年と私とオウムと」http://tablo.jp/case/news003542.html

*1:http://d.hatena.ne.jp/nessko/

*2:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20111227/1324958232 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180628/1530210857 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180816/1534432996

*3:Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050619 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090531/1243749688 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110208/1297142653 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160723/1469283474

*4:Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110206/1297010958

*5:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160601/1464795142 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160603/1464884753 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160605/1465087889 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180203/1517673830

*6:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080613/1213338134 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110403/1301804644 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20120611/1339438869 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130617/1371461484 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141025/1414208459 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141230/1419908212 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170806/1501958274 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171115/1510719628 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171116/1510797334 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171201/1512058279 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171211/1513006221 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171219/1513653670 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180304/1520165495 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180427/1524799090 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180515/1526347372 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180517/1526522149

*7:「ライター井島ちづるさんから見る90年代の鬼畜ブーム」http://tablo.jp/serialization/yoshida/news003395.html