媚びる能力

麻原彰晃には自分が置かれた「場の空気に媚びる能力」があったんじゃないかと思った*1


nessko*2 2018/07/15 00:44


中学高校の頃から歌うのは大好きで、級友たちの前で西城秀樹の歌を熱唱していたと伝えられていましたね。西城秀樹だと、リアルタイムでアイドルとして見ているでしょう。石原裕次郎のファンだったというのは初耳です。おっしゃるように、麻原なら年代的には、リアルタイムで体験したのではなく後でテレビやラジオで聞いてファンになったということでしょうね。小林旭なら、歌手としてはずっと出ていたので見ていてもおかしくありませんが、石原裕次郎だとそうはいかない。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180714/1531581302#c1531583067

こういう若い頃の麻原のエピソードのネタ元というのは、世間では、やはり高山文彦氏による伝記なのでしょうか。中学や高校時代の麻原松本智津夫が「級友たちの前で西城秀樹の歌を熱唱していた」というのを伺って、松本がほんとうに西城秀樹*3のファンだったのかどうかはともかくとして、学校という空間でアウトカーストにされないためには的確な処世術だったのだろうと思いました。松本がいたのは普通の「中学」や「高校」ではなく、全寮制の盲学校だったわけで、普通の学校なら放課後校門を出れば一応学校から解放されるということはあるけれど、全寮制では、24時間或いは365日学校にいるということで、一旦アウトカーストになったら24時間或いは365日アウトカーストになるわけです。とんがった子なんかだと、場の空気を読めなかったり・敢えて読まなかったりして、(例えば)カヨーキョクなんかだせぇぜ! と言ったりして、浮いてしまう。或いは、内気な子だと、集団の場が醸し出すノリに上手くノレないということがある。
さて、


神庭亮介*4オウム真理教麻原彰晃ビートたけしとんねるずに語ったこと」https://www.buzzfeed.com/jp/ryosukekamba/shoko-tv


1990年代初めのヴァラエティ番組における麻原彰晃。上の記事を読んでわかるのはTVに媚びているのは麻原であって、その逆ではないということ。ビートたけし*5を一生懸命よいしょして面白い発言を引き出そうとしているのはゲストである麻原の方で、本来なら、こういう気遣いというのは寧ろホストたるたけしの方に求められることだろう。とんねるずの番組はとにかく変なおっさんをいじろうという趣向で、麻原もそういう意図を読んで、いじられるに任せている。
ところで、幸福の科学大川隆法は麻原とは真逆に主流のメディアに自らを晒すということがなかった。場の空気に媚びる能力に欠けていたというべきか、それともTVを通じて非公式の地が露呈してしまうリスクを懼れたのだろうか。
まあ、何れにしても、当時麻原をヴァラエティ番組に出演させたメディアやそれを消費した大衆を未来からの回顧的な目線でもって非難することはできないだろう。何しろ、当時オウム真理教がまじでテロをするとは殆ど誰も予想していなかったわけだから。

*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180725/1532473014

*2:http://d.hatena.ne.jp/nessko/

*3:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060706/1152183413 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060912/1158067383 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060929/1159532653 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090918/1253240283 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100921/1285038978 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130417/1366199205 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20131201/1385861081 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150307/1425718006 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180503/1525323385

*4:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20131119/1384876225 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160520/1463682460 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170525/1495722529 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170927/1506485685 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171020/1508474675 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171024/1508822563 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171026/1508985985 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171026/1508992389 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171029/1509302860 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171031/1509421484 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171104/1509803124 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180122/1516596969 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180215/1518654285 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180310/1520610105 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180504/1525446732 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180509/1525872640 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180620/1529454624 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180704/1530666568

*5:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060515/1147704544 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080209/1202575426 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110225/1298651059 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110718/1310962569 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110825/1314210338 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20131122/1385081575 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141123/1416671575 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160129/1454035590 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160219/1455818241 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160321/1458526665 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20161211/1481399303 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20161212/1481512541 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170124/1485230636 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170213/1486951598 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180222/1519261310 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180626/1529984303 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180705/1530803122