仏の顔も何度まで?

関西テレビ「僧侶が外国人観光客に怒り!高野山の「宿坊トラブル」英紙も取り上げ世界的な話題に」https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180817-19570606-kantelev-l29


曰く、


今、外国人観光客に人気の高野山*1の宿坊。「宿坊」とは、お寺や神社に隣接する参拝者のための宿泊施設のことで、精進料理や朝のおつとめなど、様々な仏教体験ができます。和歌山県によると、高野山に宿泊する外国人は2012年から約2.5倍に。

しかし、お寺ならではの文化やルールを知らずに訪れ、戸惑う外国人も多いといいます。

【福智院 静琴盛 住職】
「たまに庭に降りて写真を撮られたりする方いらっしゃいます。それと、土足であがってこられる、玄関先で。畳の上をスリッパで歩かれたりとか。最初にお断りするんですけど隠し撮りは仕方ないので。細かいこと言い出したらきりがないので大目に見てます」


外国人観光客で賑わう宿坊。その一方で、文化の違いによってトラブルがあったところも…

【赤松院僧侶 木村ダニエル さん】
「すごい無礼な人は無礼な言葉残してますね、ネット上に」

怒りをあらわにするのは高野山にある赤松院という宿坊の僧侶、木村ダニエルさん。アメリカ出身で、父親の影響から僧侶になったといいます。実はいま、赤松院と外国人観光客との間で起こったトラブルがイギリスのガーディアン紙に取り上げられ、話題になっているのです。
(略)
事の発端は、赤松院に泊まった外国人のある口コミ投稿。

【当時の宿泊客の口コミ】
「スタッフの対応がそっけなかった」

【赤松院僧侶 木村ダニエルさんの返信】
「なぜフレンドリーに対応しなければいけないんだ。何のためにここに来たんだ?」

【当時の宿泊客の口コミ】
「精進料理は今まで食べたことがある食べ物とは全く違って変な味だった」

【赤松院僧侶木村ダニエルさんの返信】
「それが日本の精進料理だ。この”もの知らず”」

赤松院では、インターネットで予約をしていた外国人が無断キャンセルをすることもあったということです。

【赤松院僧侶 木村ダニエルさん】
「カスタマーファースト的な考えをもって、お金を払ってるから何でもやってくれ的な考えは間違いなので。他のホテルとか旅館だったらいいんですけど、ここは宿坊なので。ここのルールに触れてもらって、こういう生き方もあるんだっていう勉強をしてもらって帰ることがプラスになる」

『ガーディアン』の記事というのは、


Daniel Hurst “‘Even monks get impatient’: Buddhist priest sorry for anger at tourist reviews” https://www.theguardian.com/world/2018/jul/27/even-monks-get-impatient-buddhist-priest-sorry-for-anger-at-tourist-reviews


また、


Liz Boulter “The food in the Japanese monastery was ‘basic and vegetarian’. What did you expect?” https://www.theguardian.com/travel/2018/jul/27/the-food-in-the-japanese-monastery-was-basic-and-vegetarian-what-did-you-expect
Tom Murray “A buddhist monk has apologized for calling a visitor to his temple an 'uneducated f---' after they criticized their stay on Booking.com” https://www.thisisinsider.com/buddhist-monk-forced-to-apologize-for-angry-responses-to-reviews-of-temple-2018-7
Anne Lu “Buddhist monk apologises for snappy responses to negative tourist reviews of temple” http://www.ibtimes.com.au/buddhist-monk-apologises-snappy-responses-negative-tourist-reviews-temple-1570792


とかも。
先ず、表現が問題だったということはある。「もの知らず」というのは英語では”uneducated fuck”なので、直訳すると、「低学歴の屑」という感じだろうか。勿論、TV番組や政治家のスピーチで使える表現ではない。これに関しては、木村和尚も謝罪はしている。ばかを罵倒する言葉として、DQNを世界に普及させるべきだと思った。
ただ、「土足」とか畳の上をスリッパで歩くというのは日本文化についての完全なビギナーだろう。ビギナーだったらビギナー向けのツアーとかで満足すべきなのに、のこのことやってくるという問題もあるのだろうか。