踏み倒し目的

朝日新聞』の記事;


1万円札偽造、援助交際の少女に渡した疑い 僧侶逮捕

2016年10月26日18時30分


 「援助交際」の謝礼に自作の偽造1万円札を手渡したとして、愛知県警は26日、岐阜県大垣市深池町の僧侶、神戸(かんべ)寛亮容疑者(28)を通貨偽造・同行使の疑いで逮捕し、発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。

 中村署によると、神戸容疑者は、自身が勤める大垣市内の寺にある家庭用プリンターで、白紙に1万円札の裏表をコピーするなどして偽の紙幣を作製。今年3月29日、インターネットを通じて知り合った女子高校生(17)に対し、岐阜市内のホテルで「援助交際」の見返りとして偽札を複数枚、手渡した疑いがある。

 その後、この女子高生が名古屋市中村区内の薬局で使おうとしたところ使えず、不審に思った女子高生の知人が県警に連絡して発覚したという。同じ記番号の偽札が名古屋市で2枚、岐阜県で1枚見つかっており、署が関連を調べている。署によると、女子高生は神戸容疑者に対し偽った年齢を伝えて会っていたという。
http://www.asahi.com/articles/ASJBT56DSJBTOIPE016.html

「児童買春・児童ポルノ禁止法違反」という罪名が付いていないのは、この「女子高生」が「神戸容疑者に対し偽った年齢を伝えて会っていた」からなのか。疑問に思うのは何故詐欺という罪名がつかないのかということだ。「通貨偽造・同行使」の場合、被害者は国家権力或いは社会ということになるだろう。その場合、「女子高生」の被害はどうなるのだろうか。「神戸容疑者」のやったことは、サーヴィスの対価を正当に払わずに計画的に略取したことだろう。この事件は「通貨偽造・同行使」つまり偽札づくり・偽札使い*1の事件というよりは詐欺事件として裁かれるべきだろうと思う。成年であろうが未成年であろうが、日本では売買春は非合法ということに一応はなっている。だから、事後的に偽札がばれて、踏み倒されたということに被害者が気づいても泣き寝入りすると踏んでいたのではないのか。つまり、「神戸容疑者」にとって計算外だったのは、「女子高生」の「知人」を介して警察に連絡が行ったということだろう。そういう意味で、今月上旬に摘発された、「児童ポルノ根絶活動の講師」による女子中学生買春&踏み倒し事件と似ている。この事件でも「講師」が捕まったきっかけは、踏み倒された女子中学生による「110番」通報だった*2。こういうのって、不法滞在の外国人労働者ブラック企業が国士もとい酷使するのと同じ構図ではある。