村田沙耶香『殺人出産』

殺人出産 (講談社文庫)

殺人出産 (講談社文庫)

村田沙耶香*1の短篇集『殺人出産』を先週読了。


殺人出産
トリプル
清潔な結婚
余命
何れも、〈未来社会〉における出産、性愛或いは死の在り方を描く。SFといっていいだろう。ただジャンル一般が抱える困難をここに収められた4篇も共有しているように思えた。場面に内在した滑らかな記述ではなくて、場面を超越した説明に陥ってしまうこと。