フェラーリは抜き?

朝日新聞』の記事;


牛が縁? 北野天満宮スーパーカーずらり、安全祈願

2017年5月15日07時45分

 京都市北野天満宮の境内に14日、伊・ランボルギーニなど往年の名車25台が集結した。多くのファンが見守る中、交通安全を願って車におはらいをした。

 縁を結ぶのは牛。天満宮にとっては祭神・菅原道真の使い、ランボルギーニのエンブレムには牛が描かれる。2年前から愛好家が集まり、祈願するように。

 ずらりと並んだスーパーカーを前に、神職の一人は「すごいスピードが出そうな車ばかりだが、公道では牛のように着実で安全な運転を心がけてほしい」。
http://www.asahi.com/articles/ASK5G5GG5K5GPLZB00D.html

菅原道真*1と「牛」については、北野天満宮のサイトに曰く、

当宮の境内には横たわった牛(臥牛)の像が数多く奉納されています。御祭神菅原道真公(菅公)と牛にまつわる伝説や逸話が数多く残され、菅公は承和12年(845)に誕生され、この年は乙丑(きのとうし)の年でありました。延喜3年大宰府でご生涯を閉じられた際、「人にひかせず牛の行くところにとどめよ」との遺言から御遺骸を轜車(牛車)にてお運びする途中で車を曳く牛が座り込んで動かなくなり、やむなく付近の安楽寺に埋葬したという故事に由来しております。国宝「北野天神縁起絵巻」の序文には門前にて休む茶色と黒色の牛が描かれており、絵巻物の巻五には菅公の御遺骸を運ぶ茶色と白色のまだら模様の牛が描かれています。絵巻の詞書には「筑前の国四堂のほとりに御墓所と点しておさめん奉らんとしける時、轜車道中にとどまりて肥性多力の筑紫牛曳けども働かず其所をはじめて御墓所と定めて今の安楽寺と申すなり」絵巻に登場する牛と菅公の深い繋がりがわかります。絵巻には配所の大宰府にある天拝山で無実の罪を神に訴える祭文読み捧げる場面があります。菅公は七日七夜祈られ「天満大自在天神」の神号とならせ給けると詞書きにあります。大自在天は元々ヒンズー教の神とされており「三目八臂」(さんもくはっぴ)三つの目と八本の腕を持ち、白い牛にまたがっています。もう一つの神号は「日本太政威徳天」密教大威徳明王に由来されており「六面六臂六足」で炎を背負い、水牛にまたがった姿です。菅公は、北野天満宮の地に祀られていた火雷神(摂社火之御子社)と結び付けて考えられ、火雷天神、のちに日本太政威徳天、天満大自在天神などの神号が確立することにより、菅公の神霊に対する信仰が「天神信仰」として広まり、侍従している牛が後世には、菅公の「神の使い」と称され、神秘的な伝承を現在でも多く伝えています。牛の信仰は、現在では「撫牛信仰」として広がり、横たわった牛には、諸病平癒の力があると考えられています。
(「天神様と牛」http://kitanotenmangu.or.jp/info/blog/%E7%AC%AC%EF%BC%91%E8%A9%B1%E3%80%80%E5%A4%A9%E7%A5%9E%E6%A7%98%E3%81%A8%E7%89%9B.html
また、長岡天満宮のサイトでは、道真の夢の話、牛が藤原時平の刺客から道真を守った話が言及されている*2

菅公は仁明天皇の御宇、承和12(845)乙丑6月25日すなわち丑年のご生誕であり、貞観元年己卯 月2月乙丑、ご元服の当夜、白牛が角をくじいて死ぬ悪夢を見られ、たいそう気にされて自ら牛を画き、 お酒を供えてご尊拝せられたということです。

寛平5年、癸丑の9月、公は北山に茸狩りの宴を催されましたが、いずこからともなく小牛が宴席近く寄 り、頭を垂れていかにも公を敬うがごとくでありましたので、公はたいそうお喜びになって御館に連れて 帰り、お可愛がりになりました。

又、菅公が太宰府にご左遷の御時、道明寺から、こもやの里まで落ちゆかれる途中、時平の命を受けた笠 原宿禰等が後を追って切りかかり、お命危うく見えたとき、松原の中から荒れ狂った白牛が飛び出て、宿 禰の腹を突き刺しました。よくご覧になると公が都でご愛育になった牛でありました。公は「都にて流罪 極る前夜、不思議に 逃げ去って姿を隠し、度々に凶非を告げ、今また此の危難を助けし忠義の牛、筑紫ま で伴わん」と涙を流 してお喜びになりました。これにより牛にお乗りになって、御心安らかに旅立たれた のであります。そしてこの太宰府の地においてひたすらに謹慎の意を表されておりましたが、延喜3年( 903)2月25日の丑の日に薨去されました。 由来、全国の天満宮には牛の像が数多く奉納されているのであります。
(「菅原道真公と牛について」http://www.nagaokatenmangu.or.jp/saijin/saijin02.html

さて、「牛」ということだと、馬のマークのフェラーリやポルシェはお呼びでないのだろうかと思った。ランボルギーニと「牛」との関係は深いのだが、この場合、「牛」といっても闘牛*3に関わっている*4
それにしても、「スーパーカー」という言葉。匿名の記事なのだが、この記事を書いたのは子どもの頃に〈スーパーカー消しゴム〉とかを集めた世代の人だろうか*5