吉川慧「「焼肉」名前の由来とは... え、朝鮮半島の南北対立が背景なの?【焼肉の日】」http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/28/829-yakinikiu_n_11756602.html
「全国焼肉協会」*1によると、8月29日は「焼肉の日」なのだという*2。
記事では、宮塚利雄氏に依拠しながら、「焼肉」という名称の由来について述べている;
たしかに、月の家圓鏡(後の橘家圓蔵)のコマーシャルは憶えている。「焼肉のたれ」といえば「エバラ」*3なのだが、後に米倉斉加年*4のCMでブレイクした「モランボン」*5のような在日系ではないだろうけど、エバラの「焼肉」への入れ込みというのはどのような由来を持つのだろうか。
焼肉のルーツとされる朝鮮半島だが、戦後は南北に分断され、1950年からは朝鮮戦争が始まり戦場となった。この頃の日本では、焼肉や冷麺などを出す店舗は「朝鮮料理」を名乗る店が多かったようだが、1965年の日韓国交正常化を機に「韓国料理」という呼称が増えていったという。やがて、現在の焼肉を意味する「朝鮮料理」について、在日朝鮮人は「朝鮮料理」、在日韓国人は「韓国料理」と主張するようになった。この混乱を収拾するべく、「政治的な対立の妥協の産物」として用いられたのが、「プルコギ」を直訳した「焼肉」という語だったようだ。「プル」は火、「コギ」は肉を意味する。
1968年には「エバラ焼肉のたれ」(しょうゆ味)が登場。家庭で気軽に肉を焼いて食べる文化が根付いていった。なお、同じ年には日清食品が「出前一丁」、大塚食品工業が「ボンカレー」の販売を開始している。折しも日本は、高度経済成長期の真っ只中。忙しく生きる人々は手間をかけず、家庭で手軽に色々な料理が楽しみたい…そんなことを求めた時代だった。
私が子どもの頃、とりわけ1970年前後にはジンギスカンが流行っていたことを思い出した。その頃は、羊の焼き肉を提供する店が増加しただけでなく、普通の肉屋でも羊肉(マトンやラム)を取り扱うところが多かった。数年後には、ジンギスカンの店も消え、肉屋から羊肉も撤退してしまったのだが。
*2:See 総務省統計局「|8月29日 焼き肉の日」http://www.stat.go.jp/naruhodo/c3d0829.htm
*3:http://www.ebarafoods.com/ See eg. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%90%E3%83%A9%E9%A3%9F%E5%93%81%E5%B7%A5%E6%A5%AD
*4:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140827/1409155869 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150317/1426623462 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20151122/1448136707
*5:http://www.moranbong.co.jp/ See eg. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%B3