Via http://taraxacum.seesaa.net/article/420794462.html
阿部亮介「出生率:9年ぶり低下…出生数は減少加速 14年」http://mainichi.jp/select/news/20150606k0000m040083000c.html
山田泰蔵「出生率:団塊ジュニア抜け…30代女性、毎年25万人減」http://mainichi.jp/select/news/20150606k0000m040124000c.html
合計特殊出生率*1は2005年を底として、その後微増を続けていたが、2014年は9年ぶりに減少した。ほぼ10年間の微増は「団塊ジュニア」*2世代(1971〜1974年出生)が30代になったこと、2014年の減少はこの世代が40代を迎えたことによって説明される。
阿部亮介の記事から少し切り取り;
「たんぽぽ」さん曰く、
出生率が上昇基調にあったのは、第2次ベビーブームの団塊ジュニア(1971〜74年生まれ)が30歳代になってから「駆け込み出産」したことが寄与していたとみられる。しかし、この世代が40歳代となり、後に続く35〜39歳の出生率の増加幅は前年より半減した。一方、25〜29歳が前年より大きく下落。20〜24歳も前年より下がっており、若い世代の低下も全体の出生率を押し下げた。団塊ジュニアが40歳代になったことで、子どもを産む女性の数は急減し、出生数はさらに減少する可能性がある。これに対し死亡数は127万3020人と戦後最多を更新。死亡数が出生数を上回る「自然減」は8年連続で、減少幅は明治以降で最大を記録した。
5年前、団塊ジュニアが最後の出産適齢期であり、
少子化対策が効果を発揮する最後の機会だと言われた時代に、
子ども手当てや高校無償化をつぶすことに、
世論は血道を上げていたのでした。
このときも少子化に関しては無策・愚策を発揮したのでした。この時代、まったく無策・愚策ばかりだったのではなく、
2010年の「子ども・子育て制度」の閣議決定があり、
2015年まで保育所の数は増え続けています。
これは民主党政権時代に導入された施策なのですが、
保育所の拡充を推進する政権をつけるだけの意識は、
世論にはあったことになります。2015年の現在は、団塊ジュニアの出産適齢期が過ぎて、
「手遅れ」になった時代の最初です。
この期におよんで、家族やジェンダーに関して因習・反動的で、
しばしば効果的な家族政策に反対してきた
自民党・安倍政権に多大な支持を与えているのは、
この問題に関する日本国民の意識を表わしているようです。
「まず「危機感」を捨てるべきだ」http://osaan.hatenadiary.jp/entry/2015/06/06/111214
一見逆説的であるけど、これも参照されたし。
ところで、これは「キモくて金のないオッサン」問題*4と表裏一体なのだった。
*1:Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060224/1140798718 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090711/1247277644 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110701/1309538834 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20111024/1319417685
*2:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060124/1138069211 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060325/1143266073 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070216/1171603385 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080502/1209698659 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140102/1388675061 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140926/1411671771
*3:http://lacrima09.blog.shinobi.jp/%E5%AE%B6%E6%97%8F%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC/%E4%BF%9D%E8%82%B2%E6%89%80%E3%81%AE%E6%95%B0%E3%81%8C%E5%A2%97%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B