中朝国境(メモ)

承前*1

Reuters “North Korean army deserter shot in China dies” http://www.theguardian.com/world/2015/jan/08/china-says-nkorea-deserter-who-reportedly-killed-4-dies-from-injuries-0


国境を越え、中国領内で4名を殺した挙げ句に軍・警察に銃撃された北朝鮮の脱走兵が死去。話は全然関係ないが、このロイターの記事、発信地が「上海」になって、一瞬何故? とも思ったのだが、考えてみれば、それほど不思議なことではない。
脱走兵による事件が起こったのと同じ頃、偶々事件現場の「南坪村」にいた「日本人の北朝鮮マニア」の話;


高英起「北朝鮮脱北兵士が4人を殺害 中朝国境で一体何が」http://bylines.news.yahoo.co.jp/kohyoungki/20150106-00042045/


さて、上海の『東方早報』の王少竽記者は、年末に中朝国境地帯を取材していた;


王少竽「年末探秘中朝辺境」『東方早報』2015年1月8日
王少竽「在延辺図們開発区訪問韓企朝鮮工人」『東方早報』2015年1月8日


中国側は国境線上に赤外線監視装置を設置しており、北朝鮮側から越境すると警報が鳴る仕組みになっている。また、中小の業者による辺境貿易は昨年北朝鮮側がエボラ熱対策の名目で検疫体制を極度に強化して以来*2、辺境貿易はあまり影響を受けていないという以前読んだ報道に反して*3、殆ど「中断」状態であるという。また、図們市郊外にある「図們開発区」の韓国企業では既に数百名の北朝鮮人労働者が就業しているという。月給は1600元で、うち800元は北朝鮮政府のもの*4。なお、図們市一帯の中国人労働者の給与水準は2000元。