『茶の本』など

夜になって、不図近所を徘徊し、ブックオフで古本を漁る。しかし、そんなに豊漁だったわけではない。

泉鏡花『外科室・海城発電 他五篇』岩波文庫、1991

外科室・海城発電 他5篇 (岩波文庫)

外科室・海城発電 他5篇 (岩波文庫)

岡倉覚三『茶の本』(村岡博訳)岩波文庫、1929
茶の本 (岩波文庫)

茶の本 (岩波文庫)

関川夏央『砂のように眠る むかし「戦後」という時代があった』新潮文庫、1997
砂のように眠る―むかし「戦後」という時代があった (新潮文庫)

砂のように眠る―むかし「戦後」という時代があった (新潮文庫)

奥野修司『ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年』文春文庫、2002Iris Murdoch『鐘』(丸谷才一訳)集英社文庫、1977
鐘 (集英社文庫)

鐘 (集英社文庫)

また、
矢野顕子『LOVE LIFE』
LOVE LIFE

LOVE LIFE

そういえば、先日、認知症*1のために街を徘徊する老人を初めてライヴで見てしまった。帰宅の途中、1人の老女が10数人の老若男女入り混じった集団に、わざわざほんとうにありがとうございました、と頭を下げていた。そうしながら、彼女はとろんとした目つきで項垂れている爺をしっかりと掴んでいた。この集団は、この爺さんの捕獲に協力したのだろう。爺さんは、数十メートル歩くと地面に座り込んで動かなくなってしまうとか、まだまだ老女を困らせていた。それで、彼女が、全くの見ず知らずの、ただの通りすがりにすぎない私に向かって、認知症で徘徊なので申し訳ありませんと頭を下げたので、却ってこちらの方が恐縮してしまった。全然迷惑じゃありませんよ。